てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう<全12話>

 
「てさぐれ!部活もの」シリーズの第三シリーズ。
「みならい女神 プルプルんシャルム」という作品のキャラクターが登場することが特徴で、
これまでは15分枠アニメだったが、今シリーズは30分アニメとなる。

凄すぎる。

今までは部活のあるあるだったが
今回からは部活以外でも様々なあるあるを話していく。
序盤の見習い女神たちだけでしゃべっているシーンは面白くなく不安だったが、
てさぐれキャラクターたちが登場すると途端に面白くなり安心した。
声優という職業のすごさも改めて感じさせられ、
頭の回転や演技の幅で、ここまで作品を膨らませられるのは見事としか言いようがない。

前作までも斬新であったが、今作は特に演出や脚本が凄まじく、
アニメがこんな力を持っているのか、こんな表現できるのかと心底驚かされた。
まさに何でもありの自由な空間であり、全ての表現が他で見たことがなく斬新。

作品内世界でなく声優のアフレコ現場世界からのメタ視点で作られており、
もはや既存設定の破壊が当たり前であるのは面白い。
スタジオでなくロケ地で音声を入れたりすることや、
声優のアドリブパートがある事を最大限に生かして
パーティゲームの人狼をやらせたりといったこと、
これまでのアニメを流用してそのシーンに再アフレコをする、といったことなど、
類を見ない作品で新しい価値観も作っており、非常に見ごたえがあった。
話している内容も面白く、始終大笑いしていた。

見る人によって好き嫌いがはっきりと分かれる作品であり、
こういうノリが嫌いな人はとことん嫌いであろうと思うが、
私にとっては作品の新しい表現方法を感じ取ることができたシリーズであり、
本当に見れて良かったと思わせる作品だった。

マギ<全37巻>

マギ 1 (少年サンデーコミックス)
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アラビアンナイトをモチーフにした剣や魔法の世界で起こる冒険劇。

絵がとても綺麗で、単行本の表紙から魅せるものがある。
迷宮(ダンジョン)と呼ばれる異世界を冒険するファンタジーのシーンもあるものの、
人と人との思想の違いやこれによっておこる戦争も多く描かれる。
魔法で自分の姿がカッコよく変わったり、派手に魔法が使われたりして
戦闘は迫力があり非常に見ごたえがある。
特徴的なコスチュームばかりで、よくこの数を考えられるというほど。

ストーリーが中盤から終盤にかけて失速してしまったのが残念。
序盤から中盤にかけては、わかりやすい冒険劇・成長と何やら陰謀めいたものがうっすらと見え、
何が起こるのか読んでいてワクワクするのであるが、
途中、時間軸が大きく動いたあとは、話が雑になったような印象を受けた。
盛り上げようとしているのはわかるのだが、「実は~だった」という脚本が多くて分かりずらく、
一人ひとりの発言も軽く単純になってしまっていた。
最後も尺足らずな部分があり、回収されていない伏線がある事も心残り。

ファンタジーの世界での冒険劇を楽しみたい方向け。

てさぐれ! 部活もの あんこーる<全12話>

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「てさぐれ! 部活もの」の続編で、部室で部活動のあるあるをダベる話。

変わらず面白い。
ストーリーはなく、あるあるを話したり大喜利したりというだけだが、
始終笑いっぱなしだった。
アニメのお約束などもメタ視点で片付けられる、いわゆる何でもありのため、
こういった作品も作っていいのかと驚かされる。

第一期が面白いと感じれば、こちらも満足いくであろうデキ。

てさぐれ! 部活もの<全12話>

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女子高生が部活のよくある風景について会話している様子を描く。
アフレコパートという部分があり、
音声をとった後に、その音声に会うような映像を作るのが特徴。

めちゃめちゃ面白い。
ストーリーはなく、毎回ラジオのようなノリで会話をするだけなのだが、
この掛け合いがツボに入り、始終笑いっぱなしだった。
会話があたかも自然の流れで、無茶ぶりをされた対応がリアルで良い。
登場人物のいちいちのコミカルな動きも良く、
見ているだけでも満足できるデキ。

アニメに対してもあるあるを言ったりなどメタ要素が満載であり、
何でもありのカオスな雰囲気を出している。
オープニングからメタであるため、
気になった人はオープニングだけでも見てみると良い。

普通のアニメとは全く違う新しい作品であり、
見る人を選ぶアニメではあるが、私はとてつもなく楽しめた。

serial experiments lain<全13話>

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ある中学生少女の周りで起こる不可解な事象を描くもの。

1998年という昔の作品でありながら、
リアルとインターネット世界とのつながりを描いた、時代を先取りしている作品。
ストーリーが非常に難解であり、見終わった後にファンの考察サイトを読んでようやく理解できた。

作品内場面がリアルなのか仮想世界なのかがわからなく混乱してしまうのだが、
この混乱すらも作品の演出であるといえる。
意味が分からないながらもサイコホラーな雰囲気や演出が素晴らしく
ノンストップで最終話まで魅せられた。

古い作品ながら、現在の綿密につながったネット社会を予言しているような作品で
カルト的なファンがいるのも納得できる。
人を選ぶ作品ではあるが、オープニングだけでも良さが詰め込まれており美しいため、
これに引き込まれたら是非本編も見てほしい。

The Stanley Parable

ナレーターの指示に従い、会社員をオフィスから脱出させるアドベンチャーゲーム。
3時間ほどでアートエンド以外の全エンディングクリア。

メタ色が強いことで有名なゲームであり、
実際のキャラクターの上の存在である「ナレーター」が
都度プレイヤーに語り掛けてくる事が特徴。
凄まじい文章量であり、行動に応じてどんなメタなセリフを
ナレーターがしゃべってくれるのかプレイしていてワクワクする。

ナレーターの指示に従わずにオフィス内を自由に歩き回ることができ、
そのたびのナレーターの反応がいちいち面白い。
始めはプレイヤーに協力的であったナレーターも
あるルートに入るとプレイヤーを殺そうとしたり、
ゲームであることをあざ笑うかのような演出が入ったりと
他ではみない斬新なシステムと味わうことができた。

日本語版は非公式パッチを当てることでプレイすることができる。
ダウンロードはこちらから。

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

スターウォーズシリーズ4~6作目の登場キャラクターである、
ハンソロを主役としたスピンオフ映画。
時系列として3作目から4作目の間となる。

チューバッカとの出会いやファルコン号の登場シーンは見ていて興奮したが、
全体的にイマイチであった。

安っぽいヒューマンドラマを見せられており、
登場人物に感情移入を行うことが出来ない。
チューバッカとの出会いもさっぱりしており、
なぜ命を懸けて守ろうとする関係になったのかついていけなかった。
ハンソロ自身の皮肉屋とした面もあるが、
今回の映画は全体的にわざとらしく、面白さも理解できない。

全体的に戦闘シーンばかりであり、スターウォーズの広大な舞台を生かした、
未知の惑星や人語をしゃべる気持ち悪い宇宙人をもっと描いて欲しかったところ。

また、最後にあるキャラクターが登場するのだが、
ここが全くの蛇足であり、シリーズを知っている身としては混乱するだけだった。

スターウォーズの名を冠していなかったら、見向きもしなかったであろう映画だと感じた。

惑星のさみだれ<全10巻>

惑星のさみだれ (1) (ヤングキングコミックス)
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サイキック能力に目覚めた人間が、地球を襲う12体の敵と戦う話。

物語が進むにつれて段々と仲間がそろっていく様子は面白く
特徴の異なる能力で、敵を上手く倒そうとするバトルシーンは見ごたえがある。

が、全体的に私には合わなかった。

全体的にキャラクターのセリフや行動が心痛く感じてしまい、
なぜ主人公がヒロインに惚れているのかも理解できない。
作者からの「カッコいいことを描こう」という気持ちを感じてしまい、
読んでいて冷めてしまった。

中学生のころに読んでいたらハマっていたかもしれないが、
今の私の嗜好とは異なっていた作品だった。

バキ<全31巻>

バキ(1) (少年チャンピオン・コミックス)
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刃牙が、超人的な肉体を持つ死刑囚や様々な強者と戦う話。

相変わらず面白い。
グラップラー刃牙の続編で、これまでのキャラクターがそのまま出てくるため
前作の読んでいることが前提になる。

戦いの描き方がテンポが良く興奮する。
最強具合を見せるためも都度挟まれるエピソードも
なにかと説得力があり、読んでいて楽しい。

死刑囚たちは拳銃・暗器といったなんでもありの戦法なのだが、
これに対し、己の肉体のみで戦っていくのがカッコいい。
前作のキャラクターたちがボロボロになりながらも
強さを見せつけて勝利するのは気持ちが良くスカッとする。

後半で絶対的な強さを持つ格闘家たちと主人公がチームを組んで戦う様子が描かれ、
安心感以上に、何が起こるのかわからなくハラハラさせる。
範馬勇次郎の圧倒的王者感も健在であり、言うこと全てがカッコいい。

前作も面白かったが、それ以上の興奮を感じさせられた作品。

グラップラー刃牙<全42巻>

グラップラー刃牙 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
板垣 恵介
秋田書店
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最強を目指す少年「刃牙(バキ)」が様々な格闘家と戦う話。

昔の発刊であるが、今でもよく耳にする作品。
一つの試合がテンポよく描かれ、大ゴマを使った迫力のある絵が特徴。
空手を始めとして、中国拳法、プロレス、相撲といった
様々なジャンルの武道家が出てくるのだが、
どの登場人物も誇り高い格闘家であり、敵味方全員がカッコいい。
たまに描かれる超人性を持たせるエピソードとして
野生動物や兵器との戦いが描かれるのだが、
これが圧倒的な最強を感じさせ、非常にスカッとする。

序盤に出てきて絶対勝つと思っていたキャラクターが、
マークされていなかった他のキャラにあっさり負けたりと
本当に何が起こるかわからない試合を見ているよう。

派手な演出で読み応えがあり、
読み終わった後に達成感と充実感を得られる作品。