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Aマッソの頑張れ奥様ッソ!<全4話+特別編2話>

「女芸能人が他の家庭に赴き、家事を手伝う」というテーマで表向きは放送しているものの、
実は、ホラー的な別の要素を流しているという、フェイクドキュメンタリー番組。
「不自然と感じたあなたは自然です」と表示されて終わるのが特徴。

よくあるバラエティのようにテロップや音楽を使っている番組であり、
何も知らないまま数秒を見ても、特に違和感は感じない作りになっている。
ただ、意味深なカメラのアングルで、多くのヒントがちりばめられており、
見続けていれば、別の意図に気づく、という流れ。

こういった番組は初めて見たため、新鮮だった。
演出が不自然すぎるため、もう少し、自然な感じで番組を作っていれば、
なお、良かったと感じた。

マスカレード・ナイト

マスカレード・ナイト 通常版 [DVD]
木村拓哉(出演), 長澤まさみ(出演), 鈴木雅之(監督)
5つ星のうち4.2 5つ星のうち4.2

殺人事件の犯人が現れると告発のあったホテルへ、刑事が潜入捜査する話。
シリーズものであるが、前作は未視聴。

とても面白い。

ホテルに宿泊する客の全員が、あたかも怪しいように魅せており、
見ていてドキドキハラハラする展開が続く。
途中、一気に情報量が多くなり、誰がどの名前だったのかがわからなく、ついていけなくなったところがあったが、
これも、その瞬間でパニックになっている警察側へ、そのまま感情移入するための仕掛けだったんだろうと、
改めて思い返してみてわかる作り。

人を疑う刑事・人を信じるホテルマンの、対比やぶつかり合いというのが強く強調され、
誰も足を引っ張っているわけではないのに、うまくいかないところがあるのが、良い意味でもどかしい。
第三者の視聴者としては、どちらの言い分や行動も正しく、
全員がプロ意識をもって仕事をしていることが伝わるようになっている。

キムタクは相変わらずカッコ良く、長澤まさみもうまい演技で、大変満足のいく映画だった。

エイリアン9(アニメ)<全4話>

エイリアン9 Vol.1「第9小学校 エイリアン対策係」 [DVD]
井端珠里(出演), 清水香里(出演), 下屋則子(出演), 富沢ひとし(原著)
5つ星のうち3.0 5つ星のうち3.0

エイリアンを退治するために「エイリアン対策係」に選ばれた3人の小学生の話。
原作は読了済み。

漫画版と比較して、色や動きがあるため、何が起こっているのかがわかりやすい。
台詞音声が付くことで、漫画版以上に、主人公の絶望を感じることができ、
良い意味で、作品の深みを感じることができた。
原作通りのストーリーだが、原作よりもさらにテンポがよく、どんどん次を見ることができる。

ただ、原作の中盤くらいでアニメ版の話が終わってしまうため注意が必要。
エイリアンを退治しているの目的がはっきりしないままであり、
世界観の魅力が半減してしまうところのため、ぜひ原作も読んでほしい作品。

すずめの戸締り

椅子になった青年を助けるために猫を追いかけては、
その行く先々で、災害の原因となる扉を閉めていく話。

震災の色が強く、それらを形ある怪異と描く。
この発想は素晴らしく、動物たちは反応するものの人間にだけ見えないものとして表現することは見事で
現実でもこうなのではないかと考えてしまう。
映像もきれいで、それが一層不気味さを引き立てている。

ただ、残念ながらストーリーは私には合わなかった。

主人公の自己中心的な考えや行動が目立ち、
行く先々でさまざまな人に助けられながらも、迷惑をかけていく様は肌に合わなかった。

猫を追いかける方法も全く計画性がなく、
Twitterの投稿やニュースを見て次の場所を探していくのは運が良すぎるだろう。

また、そもそも主人公が一番初めの騒動を起こさなければ、
何も起きていなかったはずであるため、その部分を考えるとモヤモヤしてしまう。

猫が何をやりたかったのか不明であり、
なぜ主人公たちを助けるのか、なぜ青年を椅子にしたのか、なぜ最後に石に戻ったのかが読み取れなかった。
主人公が、だんだんと猫に対して湧いていると思っていたのだが、
終盤、青年の身代わりに猫が石となり、それで果たしてハッピーエンドで良いのかと思ってしまう。

また、青年の夢が、主人公のおかげで壊されてしまったことに、青年が憤りを感じるのかと思っていたのだが、
なぜか、最終的に主人公に恋をしているような描画があり、全く感情移入ができない。

君の名はや天気の子は非常に満足のいく作品だったため、
それと比較すると残念だったデキ。

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身 ブルーレイディスク [Blu-ray]
福山雅治(出演), 柴咲コウ(出演), 北村一輝(出演), 松雪泰子(出演), 堤真一(出演), 西谷弘(監督), 東野圭吾(原著), KOH+(その他), 亀山千広(プロデュース), 福田靖(脚本), 福山雅治(Unknown)
5つ星のうち4.3 5つ星のうち4.3

女性刑事が、大学教授に推理の助けを負い、殺人事件を解決しようとするもの。
ドラマ版の続編であり、そちらは未視聴だが、本作品にて単体で楽しめるようになっている。

現場に遭遇した数学教師が、事件を隠蔽しようとするところから話が始まるため、
視聴者には、犯人が誰なのか、初めからわかっているのだが、
トリックや事件の状況が断片的に明かされていく。
何が起こったのかが、終盤で一気に展開され、
カタルシスを感じることができる。

ミステリー作品の一種であるが、このような見せ方もありなのかと勉強になった。

各俳優の演技も良く、特に、数学教師の何を考えているのかわからないところが、とても不気味で怖い。

おススメ。

ぼっち・ざ・ろっく!<全12話>


ギターが上手なものの、対人関係に極度に難のある女子高生が、バンドを始める話。

主人公が妄想癖を持っており、周りを無視して奇行に走ったり奇声をあげたりする描画が多く見られる。
もし、一緒にいたら、迷惑極まりなく、たまったものではないだろう。
周りのメンバーが、ここまで主人公に優しく気を遣う理由もわからない。

文化祭も、せっかく全員で準備したにもかかわらず、
主人公のせいでぶち壊しになり、本当に最悪な印象を受けた。
これについても、メンバーから何もお咎めがなく、感覚に違和感がありすぎる。

巷では評価されているが、私には合わなかった。

チェンソーマン<全12話>


チェーンソーの怪人に変身できる青年が、悪魔と呼ばれる異形と戦う話。
原作の漫画は読了済み。
ストーリーは原作そのままで、サムライソードを倒すところまでが描かれる。

原作同様に面白い。

主人公の異常性と、予想できないストーリーで、どんどん先が見たくなる。
原作と違い、絵がとてつもなく綺麗であることも特徴で、それだけで満足できるデキ。
戦闘描写の質が非常に高く、縦横無尽に動き回るキャラクターはもちろんのこと、
血しぶきや建物の残骸なども丁寧に描かれる。
どれだけの時間をかけてアニメーションを作ったのかを考えると震えてしまう。

ぜひ、続きを見たいと思う作品。

JUNK HEAD

【HMV限定】JUNK HEAD Blu-ray
やみけん
5つ星のうち5.0 5つ星のうち5.0

奇妙な生命が文明を作る地下世界を、
ロボットとなった人間が冒険するストップモーションアニメ。

ミニチュアで作った物体を少しずつ動かし、連続して動いているように見せる技法の
ストップモーションアニメで作られていることが特徴。

機械がバラバラになる描画や、怪物に捕食されるシーンなど、細かい動作や、非常に密に作られている。
この作品を作るのに、どれだけの苦労があったのか、予想がつかない。

地下世界の住民も人間味にあふれており、冗談を言い合うものや、他人を陥れそうとするものなど、
果たして、どちらが人間だったのか、わからなくなるような感覚になる。

化け物から追いかけられたり、知的生命と協力しあったりとストーリーは平凡だったが、
それを表現する画面描写が素晴らしかった。

キャラクター

【Amazon.co.jp限定】キャラクター通常版 (ビジュアルカード5枚セット付き) [DVD]
菅田将暉(出演), Fukase(SEKAI NO OWARI)(出演), 高畑充希(出演), 中村獅童(出演), 小栗旬(出演), 永井聡(監督)
5つ星のうち4.2 5つ星のうち4.2

漫画家を志す青年が殺人現場に遭遇するところから始まる、
漫画家と殺人鬼の関係を描いたサスペンス映画。

面白い。

殺人漫画のストーリーを模倣して殺人を犯す犯人が、
何を考えているのかわからなく、本当のサイコパスを感じる。

主演の菅田将暉とセカオワのFukaseの二人の演技がとてもうまく、
どう転がっていくのかわからない脚本も含めて目が離せなかった。

見えない目撃者

見えない目撃者 [DVD]
見えない目撃者 [DVD]
posted with AmaQuick at 2022.11.13
吉岡里帆(出演), 高杉真宙(出演), 大倉孝二(出演), 浅香航大(出演), 酒向芳(出演), 松大航也(出演), 森淳一(監督)
5つ星のうち3.7 5つ星のうち3.7

女子高生誘拐事件が発生した現場に、盲目の女性が居合わせるサスペンス映画。

見終わったら、放心して、立ち上がれなくなった。
これまでの人生で見た邦画の中で、一番面白かった。

盲目というハンデを負いながらも、主人公の女性が大変優秀であり、
少しずつ調査が進み、だんだんと謎を解明していく。
周りの人たちも、少しずつ協力的になっていく様子も応援したくなる。

目が見えないという状況、緊張感、雰囲気の演出方法が、とにかく素晴らしい。
見ている側の心臓も止まりそうになる。
あまりにも感情移入しすぎて、気持ちが悪く、吐きそうになるほど。

また、犯人が分かった後でも、ひたすらにドキドキする脚本であり、
どうなるのかオチが読めなかった。

一瞬も退屈しなかった。
本当に夢中になった。
おススメ。