マンガ」カテゴリーアーカイブ

家族全員でいじめと戦うということ。

自分の娘がいじめを受けていることに気が付いた親が、
解決に向けて、学校や子どもたち、それぞれの親と関わっていく話。

とても面白い。

登場人物が多く、初めのほうは混乱してしまうため、
どの名前の子どもがどのポジションにいるのか、
一番初めの登場人物紹介ページで、都度把握して読み解く必要がある。

簡単に見える話だったところが、
いじめの真相がわかってくるにつれて、
それぞれの子どもたちにも考えがあることがわかり、
登場人物の印象が、どんどん変わっていくのが素晴らしい。

全員の親が子どものことを大事に思っているところは救いだが、
それによって、事態がさらにややこしくなっていく様子もあり、非常に難しい。
どの子どもも苦しんでおり、
大人があてにならなく頼りにできない様子や
「自分がいじめられても仕方がない」と思ってしまう様子など、
どうすればよいのかわからないもどかしさに、共感できてしまう。

「いじめ」という問題に対して、
大人だけでなく、子どもの視点でもどのようなことが起こりえるのかを追体験できる本。
オススメ。

出産の仕方がわからない! (コミックエッセイ) 

ある漫画家夫婦が、不妊治療を経て出産をするまでを描いたコミックエッセイ。

全体的にデリカシーがなく騒がしいが、
それでもだんだんと作者のことが好きになっていく、
不思議な魅力がある。

不妊治療よりも、
妊娠してから出産までに、どのようなことを気にしていたのか、
また実施したのかのほうが比重を置いて描かれている。
特に破水してから出産するまでのスピード感や描画が凄まじく、
それを読んだだけでも参考になった。

全体的に旦那さんが冷静であることと、
特別に作者が子どもが好きなわけではなく、
母親として上手にできるのか、母性を出るかどうか心配しているのだが、
それでも、前向きに子育てを頑張る様子は応援したくなるし、
どうにかなるものだと勇気をもらえる作品。

お互い40代婚

お互い40代婚 (コミックエッセイ)
たかぎ なおこ(著)
5つ星のうち4.5
¥1,089

たかぎなおこのコミックエッセイで、
40歳からお付き合いをはじめて、結婚と出産をするまでを描いたもの。

たかぎなおこは昔から好きだったが、
この本も相変わらず面白い。

もともと一人が大好きだった作者が、
二人で暮らすことになってから、
ちょっとずつ価値観が変わっていくことに、
楽しみもあればさみしさもあることが読み取れる。

また、この年からの妊活についても描かれており、
大変であろう陣痛の描画も面白可笑しく描かれていて、
クスっと笑ってしまった。

ほのぼのする、たかぎなおこの良い性格を見て取れる作品だった。

好きなことして生きていく<全2巻>

クライムアクションゲームが好きな引きこもりの女の子の周囲で、
ゲーム内の状況と同じ殺人事件が起きるところから始まる話。

全体的にイマイチ。

メインは殺人事件ではなく、
主人公とその周りの人々が、隠してきた境遇のサスペンスとなる。
話が進むにつれて、だんだんと全貌がわかってくるのだが、
重要なキャラクターが出てくるのが突然の印象で、
序盤から、もっとわかりやすく伏線を描いてほしかったところ。

全2巻でコンパクトにまとまっているのだが、
期待以上のものにはならなかった。

アルティメットジャンケン原作版<全6巻>

様々な異能力を持った人物が集まってジャンケン大会を開き、
優勝者を決めるための試合をする話。

とても面白い。

読心術や未来予知など、
それだけでゲームが決まってしまう反則級の能力者たちが、
ジャンケンで勝利するためだけに、己の知恵を振り絞る様子が素晴らしい。
中だるみせずにサクサクと話が進んでいくテンポ感も良い。

絵も上手でコマの見せ方もうまく、
無料の作品ながら万人におススメできる作品。

賃貸か持ち家か? こだわりマイホームを手放して賃貸生活でお金も貯まりました (コミックエッセイ)

マイホームを購入したものの、
生活スタイルの見直しにより賃貸生活に戻った夫婦のコミックエッセイ。

面白い。

一軒家をもって当たり前、という価値観だった夫婦が、
家を購入するまではとことん条件を考えて満足いくようにしたはずなのに、
理想と現実で、少しずつ歪みが出てきていくのはリアル。
とても苦労していると思うが、
柔らかい絵柄で悲観的にならずに描かれているのが、読みやすくて良い。

持ち家を購入したからこそ、
自分たちの人生観を見直して、新しい生活を踏み出していき、
どんどん結果が出ていくのは見ていてスッキリするし読了感も良い。

賃貸としての選択肢も十分に考えさせる説得力を持った漫画。
賃貸か持ち家かを考えているところで、
性格に従って、それぞれの良さを改めて感じ取ることができる漫画だった。
オススメ。

わかるマンガ マイホームを買いたい! 満足・後悔・お金…リアル体験談聞いてきました!

マイホームの購入について、
新築や建売、マンションなどの様々な体験談を、インタビュー形式でまとめた本。

こういう本にありがちな、右側が漫画で左側がびっしり文章で解説、というわけではなく、
基本的には漫画形式であり、毎回文章の解説は多くて4ページほどとなるため、
想定通りのエネルギーで読むことができる。

それぞれの家の形式について、
どのような価値観で選んだのかは参考になるのはとても良い。
記載された内容は、想定していたメリットデメリットのイメージそのままだったため、
改めての何か発見、というものはなかったが、
それでも体験談という形で知ることができるところは、
今後の家購入を考える第一歩になると感じた。

教えて!サバトさん

出版社の営業として働く悪魔が、次々と結果を出すギャグ漫画。

超常能力などは一切使わなく、
バカバカしい内容を有無を言わさせない謎の説得力で、
ひたすら突き進んでいくスピード感が見事。
失敗する姿を想像できないため、安心して読み進めることができる。

何も考えずに楽しい気分になりたい方はおススメ。

やったぜマイホーム こだわり二世帯住宅

とある漫画家が、
実家の母親と暮らす世帯分離型の二世帯住宅を建てるコミックエッセイ。

タイトルに「二世帯住宅」と書かれているが、
母親が家の間取りに意見を出すといったくらいで、
普通の注文住宅を建てるコミックエッセイと変わりがなかったのが残念。
また、家を建てて話が終わるため、
その後の二世帯住宅としての暮らしは、何も描かれなく注意が必要。

二世帯住宅ならではの注意点や気を付けること、良かったことなどを
もっと経験談として描かれていると良かったと感じた。

母の介護はじめました<全2巻>

筆者が、せん妄を患う母親の在宅介護を行う様子をまとめたコミックエッセイ。

入院生活から退院して在宅介護を行う様子が、
4コマ漫画形式で描かれる。
非常に大変な内容と思うが、
前向きな筆者の性格で嫌な気持ちにならずに読むこととができた。

美化して書かれている部分も多いとは感じるが、
現場の一例として、読みやすい漫画形式で知ることができる本。