マンガ」カテゴリーアーカイブ

マンガでわかる株のキホン お嬢様 投資をはじめる!<全3巻>

投資をしたことのない女性に対して、
証券会社に勤務する高校の同級生が、
あの手この手で金融商品を買わせようとする話。

めちゃくちゃ面白い。

どうにかして会社の利益を出すために、
ろくでもない金融商品を、
ずる賢く説明する様子がとても面白く、いちいち大笑いしてしまう。

それぞれの金融商品が、資本主義の理念に乗っ取っている中で、
どういったカラクリで、証券会社が成り立っているかも非常に勉強になった。

ある程度の投資の勉強をしており、
それぞれの金融商品の特性がわかっている人は、
とてもオススメできる作品。

ヒナのままじゃだめですか?<全3巻>

生理が訪れた女子小学生が、周囲との接し方に苦労をしていく話。

面白い。

非常に繊細なテーマなのだが、面白おかしく描かれており、
嫌な気持ちにならずに読むことができる。

女の子同士でもデリケートな問題のため、
誰にも相談できなく、一人で傷ついていく様子は見ていて苦しく、
また、良かれと思った周囲の行動が、
逆に本人を苦しめてしまうことも、
現実でもありそうだと、納得感がある。

「女の子」と「女性」という年代の狭間で、
性に対しての苦労を、
わかりやすいストーリーで描かれている良い漫画だった。

ソウル・フラワー・トレイン

ソウル・フラワー・トレイン (BEAM COMIX)
ロビン西(著)
5つ星のうち4.2
¥11,238 (コレクター商品)

私が狂信的に好きな漫画家である、ロビン西の描いた短編集。

6つの短編集で構成されている。
4つの短編はイマイチなのだが、
「MONKEY」「ソウル・フラワー・トレイン」の二つの短編はとんでもなく面白く、
それだけで大満足のデキ。

序盤からは全く予想のつかない展開に流れていくのが見事で、
そこまでのスピード感も素晴らしい。
「花電車」という特別なストリッパーを焦点にしているが、
ロビン西の独特の絵柄も良くマッチしており、
人情味のあふれる感動する話になっている。

読めて良かったと心から思える作品。
kindleでは販売していないため、中古本を書籍で購入したが満足だった。

7年目のセキララ結婚生活

7年目のセキララ結婚生活
けら えいこ(著)
5つ星のうち4.6
¥855

けらえいこのコミックエッセイで、
結婚してから7年目の夫との生活を描いたもの。

相変わらず面白い。

お互いに遠慮がなくなってきており、
言いたいことを言い合える、
ちょうどいい感じの距離感に落ち着いているのがわかる。
のろけの漫画なのだが、
それぞれのエピソードが面白可笑しく描かれているため。
柔らかい画風も相まって、毒々しい気分になることがない。

7年たっても、それぞれの譲れないところや
沸点のあるポイントがあり
こういったところから、二人が良い夫婦であることが読み取れる。

これまでのけらえいこのコミックエッセイが好きならば、
同様に楽しめるであろう本。

たたかうお嫁さま

たたかうお嫁さま
たたかうお嫁さま
posted with AmaQuick at 2024.03.03
けら えいこ(著)
5つ星のうち4.3
¥900

けらえいこのコミックエッセイで、
結婚式を開催するまで準備や当日の出来事などを描いたもの。

面白い。

作者と夫の人間味があふれており、
発生する夫との意見の食い違いもコミカルに描かれ、
全く嫌な気持ちにならない。

参加側はきらびやかな結婚式だが、
準備する側としてはとにかく忙しいことがわかる。
作者の仕事事情も相まって、
バタバタしながらも乗り越えていく様子も面白い。

当時1995年であり、時代が今と大きく違うため、
今日では当たり前になっている事柄が、
当時としては最先端として挑戦していたこともわかる。
この本の影響で、結婚式の流行が変わったこともあるのかと思うまで感じた。

他人の結婚式の様子を笑いながら追体験できる、
満足度の高い一冊だった。

この恋は実らない<全3巻>

これまで数多の女性を抱いたモテモテの男性が、
心から好きになる女性と出会うものの、
なかなかうまくいかない日々を描く作品。

全体的にイマイチ。

純真無垢な女性との関わりを通じて、少しずつ主人公の恋愛の意識が変わっていく
ということがテーマなのだが、
主人公の境遇が特殊過ぎており、感情移入をすることができなかった。

ストーリーは3巻でまとまって、予想できない展開もあり良かったが、
キャラクターが悪く、行動に魅力を感じられなかったのが残念。

月館の殺人<全2巻>

月館の殺人 上 (IKKI COMIX)
佐々木倫子(著), 綾辻行人(著)
5つ星のうち4.3
¥770

人生で一度も鉄道に乗ったことのない女性が、
初めて乗った豪華寝台列車で、殺人事件が起こる話。

全体的にイマイチ。

中盤で大きなどんでん返しがあるのだが、
設定に無理を感じてしまい、主人公に感情移入をすることができなかった。
主人公がある程度の一般常識を持っているため、
さすがにわかるのではないかと感じる。
鉄道に乗ったことのないという設定も、生かしきれていない気がした。

話を引っ張ったわりにはオチが弱かったのも残念。

もしこれが漫画ではなくて小説ならば、
演出の仕方を工夫でき、また印象が違うだろうと感じるものだった。

約束のネバーランド<全20巻>

約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
白井カイウ(著), 出水ぽすか(著)
5つ星のうち4.6
¥460

暮らしている孤児院が、
鬼に提供する人肉を作るための施設であることを知り、
脱出を図る話。

サスペンス漫画であるが、
バカな行動をするキャラクターがおらず、
全員が知恵を出し合って状況を打破していくため、
読んでいて気持ちがいい。

孤児院から脱出したら、
さらにそこから世界が広がっていき、
これからどうなるんだろうかとハラハラされされた。
広がりすぎた世界観でも、要所要所を大きくカットすることで、
上手に20巻にまとまっており、退屈せずに読むことができた。

鬼側の描き方もユニークであり、特徴的な社会制度など、
ただの勧善懲悪ではない物語となっており、
最後まで読み応えがあった作品だった。

セキララ結婚生活

セキララ結婚生活
セキララ結婚生活
posted with AmaQuick at 2024.01.27
けら えいこ(著)
5つ星のうち4.5
¥855

「あたしンち」の作者が描いた、新婚生活のコミックエッセイ。

面白い。

新婚生活として、他人と生活する様子が赤裸々に描かれ、
些細なすれ違いやギャップなどがカラー漫画でわかりやすい。
たとえ短所であっても、あくまでそれを特徴としてとらえて説明しており、
よくある悪い印象を持つような書き方になっていないため、ストレスなく読むことができる。

漫画の合間に挟まる、作者独自の資料・取り扱い説明書のようなものが、
非常に面白く笑ってしまった。
1991年という古い時代の本なのだが、確かにそのようなものだと納得する内容。

大変な面もあるが、幸せそうな生活が描かれており、
作者の次の作品も読んでみたいと思ったものだった。

大平面の小さな罪

平面の模様を操る組織の人間と、3次元の人間社会とのやり取りを描く話。

とても面白い。

「模様を変える」というネタだけで、
話が大きく広がっていき、様々な物語を見ることができる。
組織の目をかいくぐりながら、いろいろなお金儲けのアイデアが出てくるのは
楽しいしワクワクする。

平面世界側も含めて、どの登場人物も非常に人間臭いもの良い。
上手くお互いを利用した関係もわかりやすい。

物語も痛快だし、最後も大きくなり過ぎた話もうまくまとまり、後味も良かった。
読んでよかったと思える作品。
おススメ。