不思議の国のアリス (角川文庫) 

不思議の国のアリス (角川文庫)
ルイス・キャロル(著), 河合 祥一郎(著)
5つ星のうち4.2
¥462

少女が不思議な世界に迷い込み、そこに暮らす生き物たちと交流をする話。

とても面白い。

とにかく世界観が素晴らしく、次に何が起こるのかがわからないワクワクがある。
普段の生活では想像できない、なんでもありの気が狂ったような出来事や登場人物が、
ふんだんにあふれている。
登場人物の全員が気狂いであるのだが、
それが常識となって、どんどん話が前に進んでいくため、
何が当たり前だったのかが、忘れてしまう感覚を持ってしまうのが見事。

物語のスピード感も良く、退屈しないまま次のエピソードが始まっていき、
最後の裁判のエピソードで、これまでの登場人物が集まるのも、盛り上がって良い。

へんてこりんな出来事が起きたことに対する
7歳程度のアリスの、ふるまい方や言動、考え方も年相応で可愛らしい。

想像していたよりも短い話であり、サクサク読むことができた。
空想好きで読んだことのない人は、ぜひ読んでみることをお勧め。