ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部: 舞台脚本 愛蔵版

ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部: 舞台脚本 愛蔵版
Rowling, J.K.(著), Thorne, Jack(著), Tiffany, John(著)
5つ星のうち4.3
¥1,200

ハリーポッターシリーズの続編。
舞台として公演されたものの脚本。

ハリーポッターシリーズの続きであり、
これまでの登場人物たちが親世代として描かれているのが特徴。
主人公は、ハリーの子供とドラコの子供の二人となる。

舞台脚本ということであり、ほとんど会話文で構成されている。
地の文がほとんどないが、それでも状況がイメージできるのが良い。

それぞれの子供たちの考え方や感性を通じて、
親たちの愛情深さといったものがイメージできる。

特に、ドラコの息子であるスコーピウスの性格がとてもよく、
原作の青年時代のドラコを知っているだけあって、読んでいてとても感慨深くなる。
ただ、ハリーは相変わらず、自己中心的な考え方を持っているため、
その行動に、いちいちイライラしてしまった。

もし機会があれば、舞台も見てみたいと思う作品。

小説 仮面ライダーW ~Zを継ぐ者~

仮面ライダーWのノベライズ作品。
時系列としてはテレビ版の32話と33話の間の話。

依頼人が探偵事務所に来て、捜査を進めていたところ怪事件に遭遇し、
主人公たちが推理をして、真犯人を仮面ライダーとなって倒す、という
おなじみの仮面ライダーWの流れが、そのままの小説となっている。

基本的には主人公が二人組であるが、
今回の作品では、特に片方の人物に色濃く焦点を当てているのが特徴。
普段の頭脳担当のほうが、いろいろと足を動かして、
捜査を進めていくのは、新鮮で面白い。

ただ、テレビ版でもありそうな脚本だったため、
せっかくのノベライズ版であるならば、例えば、小説ならではのトリックなどを入れて、
読者をだますような演出があれば、さらに良かったと感じた。

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編<全11話>

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編 1(完全生産限定版) [Blu-ray]
花江夏樹(出演)
5つ星のうち4.7
¥12,310 (コレクター商品)

鬼滅の刃のエピソードの一つで、
刀を直しに来た主人公のもとに、人食い鬼が襲撃する話。
鬼滅の刃は原作、アニメ共にすべて視聴済み。

相変わらず面白い。

まず何よりも絵がうまく、とても詳細に丁寧に描かれている。
戦闘が始まってからの動き回るシーンもとても迫力があり、綺麗。

とにかく、今回のエピソードでは敵が圧倒的な強さを持っているのだが、
アニメ版では、絵や動きが付いた分、原作以上に絶望する様子を感じ取れる。
ここら辺の表現はとてもうまい。

これまでのシリーズを見ている人ならば、満足して見れるデキ。

仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイドMOVIE大戦2010

仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦 2010 [Blu-ray]
桐山漣(出演), 菅田将暉(出演), 寺田農(出演), 井上正大(出演), 戸谷公人(出演), 村井良大(出演), 石橋蓮司(出演), 田崎竜太(監督)
5つ星のうち4.3
¥8,988 (コレクター商品)

仮面ライダーの劇場版。
前半パートで「仮面ライダーディケイド」、後半パートで「仮面ライダーW」、
最終パートで、二つの世界が入り混じり、仮面ライダーどうしで共闘する、という流れ。

仮面ライダーディケイドのパートは、「完結編」と銘打っており、
登場人物や人間性、能力の説明が全くないため、これまでの視聴が必須となる。
ディケイドを知らないままのため、話に全くついていけなかった。

仮面ライダーWパートは面白い。
時系列としては、テレビ版12話の次の話となる。

よくある能力バトル物のように、事件が起きてから、
敵の正体や能力の全貌が明らかになるまで、ワクワクする。
ここら辺は、テレビ版の面白さをそのまま引き継いでいる。

また、今回の仮面ライダーWは、本編の時系列より前の、
主人公たちの出会いが回想として語られるのだが、
それすらも、上手に敵の能力に生かされており、
無駄を省いた、すっきりとした脚本であった。

そして、最終パートで世界が入り混じるのが、これが残念なデキ。
特に説明や伏線もないままで、とても雑。
このパートがなくても、工夫できる脚本のため、見ていて冷めてしまった。

商業作品としては、しょうがないことではあるのだが、最後が蛇足と感じて残念。

仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ [Blu-ray]
桐山漣(出演), 菅田将暉(出演), 山本ひかる(出演), 木ノ本嶺浩(出演), 杉本彩(出演), 須藤元気(出演), 八代みなせ(出演), 中村浩二(出演), 寺田農(出演), 松岡充(出演), 坂本浩一(監督)
5つ星のうち4.6
¥8,790 (コレクター商品)

仮面ライダーWの劇場版。
特殊な怪人が町でいざこざを起こす話。
時系列としては、テレビ版の44話の後となる。

全体的に意味が分からない。

脚本が不足しており、
今回の話の核となる新しいガイアメモリが何だったのか、
敵が騒ぎを起こそうとした動機が何だったのかが
説明されないまま話が終わってしまう。

作品の強みであった探偵としての世界観を生かせておらず、
少しずつ推理していきがらなのどんでん返し、という要素も薄い。

テレビ版の、圧倒的な強さを持つ不気味な敵陣営と比較すると、
今回の敵役がずいぶんと小物臭く、倒した後のカタルシスも得られない。

テレビ版と比較すると残念なデキ。

仮面ライダーW<全49話>

【メーカー特典あり】仮面ライダーW(ダブル) Blu-ray BOX 1-3全巻セット商品(Amazon.co.jp特典:収納BOX)
桐山漣(出演), 菅田将暉(出演), 山本ひかる(出演), 木ノ本嶺浩(出演), 寺田農(出演)
5つ星のうち4.7
¥29,927

平成仮面ライダーシリーズの一つ。
二人で一人の仮面ライダーに変身して、怪人を倒していくもの。

世界観がとても良い。
一つの街を守る探偵、というテーマであり、
身近なところでドラマが起こっていくため、わかりやすい。

特殊な道具で怪人に変身できる人間を、
主人公たちの怪人(=仮面ライダー)がやっつける、というパターンなのだが、
どの人間が怪人化しているのかわからないという、推理要素があり、面白い。
怪しそうな人間が、実は関係ない一般人だった、ということも度々おき、
予想を裏切られてハラハラする。

話が進むにつれて、一つの道具で複数人が怪人化したり、
また、一人の人間が複数の怪人化できる道具を使ったりと、
世界観を工夫して、話の幅がどこまでも広がっていくのは見事。

敵の組織にも、様々なドラマや思惑があり、どうなっていくのかと先が気になってしまう。

初めてちゃんと仮面ライダーを見たが、これはこれで楽しめるものだった。

劇場版名探偵コナン 世紀末の魔術師

劇場版名探偵コナン 世紀末の魔術師 (Blu-ray)
青山剛昌(原名), こだま兼嗣(監督), 古内一成(脚本), 須藤昌朋(デザイン), 大野克夫(その他), 高山みなみ(出演), 山崎和佳奈(出演), 神谷明(出演), 山口勝平(出演), 茶風林(出演)
5つ星のうち4.6
¥1,980 (中古品)

盗キッドから怪盗予告をされたイースターエッグの謎を解いていく話。

面白い。

どんどんと舞台が変わっていき、新しい展開になるため、見ていて退屈しない。
冒険をするようなワクワク感が始終あり、とてもテンポが良い。

ただ、殺人事件の推理の要素はほとんどないため、
なぞ解きを期待するのはできなく、その部分は注意が必要。

BLUE GIANT

テナーサックスの才能のある青年が、東京に上京しジャズをやる話。

面白い。
主人公が天才だが、どこまでも純粋であり、
よくある鼻につくようなタイプではないため、応援してしまう。

だんだんとメンバーが上達していき、
結果が出るようになるため、話のテンポも良い。

ジャズ映画ということで、何よりも音楽表現を魅せるような演出をしており、
演奏に観客が心奪われて飲み込まれていく様子がはっきりとわかり、
自分も感情移入してしまう。

ただ、残念だったのは、演奏シーンでキャラクターが3Dモデルに切り替わるところ。
顔立ちに違和感があり、引っかかる感じがしてしまった。

左ききのエレン<全24巻>

左ききのエレン 1 (ジャンプコミックス)
nifuni(著), かっぴー(原著)
5つ星のうち4.5 5つ星のうち4.5

熱意はあるが絵の才能がない男性と、絵の才能はあるがそれ以外が足りない女性を描く話。

面白い。

様々な切り口を使って見せ方を変え、
ひたすらに「才能とは何か」が書かれていく。
上手くいくことばかりではなく、苦しむ様子、つらい様子が並行して描かれていくため、物語に深みを感じる。

「すべてを犠牲にしたその先にようやく見えるもの」という感覚にとても共感でき、
多くのクリエイターは、感情移入できる作品だと感じた。

話の事件列がごちゃ混ぜになって展開されるが、
書き方が工夫されているためか混乱することはなく、
逆に未来のことがわかっているため、安心して読めるという、不思議な作りにも感動した。

作者の独特の仕事観や人生観も、とても参考になり、
広告業界についても丁寧に解説され、勉強になる。

登場人物全員にキャラがたっており、しびれるようなカッコいいセリフ、コマの見せ方も多く、
漫画としても、大変満足のいく作品だった。

亜人<全17巻>

亜人(1) (アフタヌーンコミックス)
桜井画門(著), 三浦追儺(著)
5つ星のうち4.3 5つ星のうち4.3

死んでも肉体が瞬時に回復する「亜人」となった主人公が、
他の亜人のテロリストと戦っていく話。

亜人ならではの特徴を生かした戦闘やふるまい方、
そして、人間と亜人とのギャップの書き方がうまい。
まともに見えていた主人公が、だんだんと不気味になっていく様子も魅せており
次にどうなるんだろうとヒヤヒヤする、

ただ、全体的に行き当たりばったりであり、スカッとする場面があまりないのが残念。

初めの盛り上がりこそすごかったが、どんどんテンポが悪くなり、
結局どういうことで、何がやりたいのかがわからないまま終わってしまった印象だった。