映像」カテゴリーアーカイブ

くるみ割り人形

くるみ割り人形を貰った少女が、人形の国に迷い込む話。
1979年に公開された作品を再アフレコしリメイクしたもので
原作のバレエ音楽であるくるみ割り人形とはストーリーが異なる。

人形を少しずつ動かして一コマづつ撮影しており制作の苦労が伺える。
CGアニメのように自然に動いているように見えるさまは素晴らしい。
始めはキャラクターが怖く感じてしまうものの、
慣れてしまえば問題なく見ることができた。
聞き覚えのある音楽による人形の国の不気味な雰囲気も見事で
老婆、占い師、人形使いなどの演出はゾクゾクする。

オチに関してはあっけなく感じてしまうものの
それを上回る奇妙な世界観を楽しむことができた。

リメイク版のDVDは発売されていないため視聴はこちらから。

スラムドッグ$ミリオネア

スラム出身で教育を受けていない青年がクイズ番組に出場する話。

なぜ解答が分かったか彼の人生を通じて描かれるのだが、
ほとんどが悲しい思い出であり、見ていて心に来るものがあった。
スラムでの生活も生々しく描かれており、
少年時代の物乞いや窃盗などで必死に生き延びていく様子は
何とも言えない気持ちになる。

ただ、オチに関しては判断が迷うところで
最後の主人公を応援する周りの異常な盛り上がりに困惑してしまう。
また、結局のところハッピーエンドだったのかがわからず
そこまで感動をすることができなかった。

アカデミー賞を独占し巷では高評価ではあるが、
私にはあまりスッキリしない作品だった。

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GJ部@

GJ部最終話で真央たちが卒業した後の話。
続編のため本編の視聴は必須。

舞台が大きく変わるにもかからわず
これまでのGJ部と同じノリで描かれるのは清々しく
有無を言わせず無茶苦茶に進んでいく脚本に勢いを感じる。
後半は、似合わないドラマチックな展開に心配をしてしまうが
短い時間で上手く収束するストーリーになっており良かった。

感慨深くなりながらスッキリした後味を楽しめる作品。

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GJ部<全12話>

ダラダラ過ごすことを目的とした部活動である
GJ部(グッジョブ)に入部した男子の日常を描くハーレム系アニメ。

登場人物全員のクセが非常に強く、好き嫌いがはっきりと分かれる印象。
特別な設定がなく大半のエピソードが部室内で完結し
テンポが良いためダラダラと見続けてしまう。

個性豊かな女性キャラクターと主人公の掛け合いに
ドキドキしならが楽しむ作品。

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きっと、うまくいく

インドの大学での、三人組の男の大学生活を描いた映画。

競争社会であり、貧困や自殺といった
心に突き刺さる重いテーマが描かれる中で
自由に生きる主人公はとても生き生きとしている。
登場人物全員に魅力があり、ストーリーも非常にわかりやすい。
回顧という形で学生生活が語られるので、
オチが分かっている分、安心してみることができる。

どんな困難もまさに「きっと、うまくいく」と思わせる、
元気の出る映画だった。オススメ。

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怪盗グルーの月泥棒

月を盗もうとしている悪党が
孤児の女の子たちと心を通わせていくハートフルアニメ。
ミニオンズの次の話になるが、未視聴でも全く問題ない。

王道なストーリーで泣かせる演出もあるのだが
自分勝手でわがまま、迷惑ばかりかける女の子たちにイライラしてしまい、
グルーに全く感情移入をすることができなかった。
吹き替え版でのガサツな声質も合っていなく、
賢い青年のように演じて欲しかった印象。
また、月を盗む、という斬新なタイトルには魅了されたが
脚本には目新しさを感じられず
もっと想像を超えるような世界を描いてほしかった。

巷では評価が高い作品で期待していたのだが、、
ミニオンズを見た時ほどの衝撃はなく残念だった。

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ミニオンズ

黄色の生物「ミニオンズ」がボスとなる悪党を求めて
奔走するコメディ映画。

これはすごい。
凄まじいスピード感で五分毎に話が変わっていくかのよう。
キャラクターや演出などすべてが魅力的で、
気が付いたらエンディングを見ていた、という感覚。

ミニオンズの言葉がわからないにも関わらず、
なんとなく言っていることが理解でき、
ぶっとんだ世界観も「こういうものなのか」と納得させられる。

見たことのない設定の中で想像できないストーリーが繰り広げられる。
何か物語を空想したい人は衝撃を受けるだろう。
文句なしの名作。

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ゴーストバスターズ(1984年)

三人の科学者が会社「ゴーストバスターズ」を立ち上げ、
街のオバケ退治をするコメディ映画。
2016年にも公開されているが、こちらは未視聴。

出てくるオバケはコミカルで可愛らしく描かれており、
ホラー要素が排除されているため、誰でも楽しくみることができる。
登場人物全員が憎めないキャラクターで、
トラブルを引き起こしても笑ってしまう。

超常現象であるオバケに対して、
科学の力で対抗しようとするのは面白い。
大きい機械を背負い、謎のテクノロジーで
現実的にやっつける大胆さは見ていて興奮する。

盛り上がる音楽も後押しする、始終笑っていられる傑作。

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怒り

殺人事件の犯人によく似た身元不明の男と、
その周囲の人達の関わりを描く話。
3人の男のエピソードが同時進行で展開される。

キャストの演技がとにかく素晴らしく、
全体的に重い雰囲気が溢れていてよい。
言葉にできない負の感情を
必死に演出しているさまは目が離せなくなる。

経歴不明の男たちと付き合うにつれて
何を信じればよいのかわからなり
選択と後悔の怒りを感じ取ることができた。

二時間半と長く見るのに疲れるが、
見終わった後はずっしりと心に重く残る作品。

君の名は。

体が入れ替わってしまう高校生男女の話。

これまでの新海誠の作品と同様に
丁寧に描画される絵と、ここぞというときの音楽は圧巻で
開始直後からグイグイ引き込まれる。
木々や空、雲などは写真かと思うほど。

入れ替わってしまった二人の日常をコメディタッチに描くのかと思ったら、
中盤から方向性が変わり、そこからのクライマックスへ向けた盛り上がりも素晴らしい。
岐阜に到着するまで問題に気がついていなかった主人公には疑問を持つものの
それまでの不明だったシーンが綺麗につながっていく筋書きは見事。

何がしたかったのかわからない「秒速5センチメートル」とは違い、
全編に渡って退屈しない面白い作品だった。