映像」カテゴリーアーカイブ

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?<ドラマ版>

ある花火大会の日の、小学生の日常を描く青春ドラマ。
1時間の作品。

とても面白い。
「もし~だったらどうなっていたんだろう」という程度で
SF要素はがっつり絡むことはなく、
また、恋愛作品というよりかは、
自分の気持ちにけじめをつける青春作品という印象が強い。

登場人物がアニメ版と違い小学生に変更されており、
発言や冗談、煽りがいかにも年齢に会っているため
感情移入でき笑ってしまう。

小学生であり、男子より心身ともに育っている女子の
微妙な心の移り変わりが描かれ
それに対する男子の気持ちも納得する。

ある町内会での小規模な出来事ではあるが、
終わりもスッキリしていて
タイトルも納得のいくものだった。
オススメできる作品。

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

 
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? [DVD]
アニプレックス (2018-04-18)
売り上げランキング: 13,264
ある男子の夏休みの一日を描く、SFチックな恋愛映画。
原作は未読。

風景や花火の絵はとても幻想的で、
作画も引き込まれるような上手さがあるのだが
肝心の内容がいまいちだった。

時間を戻して選択をやり直す、というコンセプトは良いのだが、
それ以外の大事なところでウジウジして動けない主人公に
見ていてストレスが溜まってしまった。
オチもスッキリしないまま終わり、消化不良だった印象。

声優もハマっておらず
そもそものキャラクターの容姿との違和感や
感情の違和感も感じてしまった。

作画が上手く、予告編もワクワクする作品だっただけに、
脚本やキャラクター性格をもう少し気持ちいものにし、
感情移入をさせてほしいと思った作品。

東京ゴッドファーザーズ

東京ゴッドファーザーズ [Blu-ray]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2012-11-21)
売り上げランキング: 10,120
 
クリスマスの夜にホームレスの三人組が赤ん坊を拾い、
親を探して東奔西走する話。

自分のことを卑屈にホームレスだと言っていながら、
なんだかんだで手助けをしてしまう登場人物が見ていて気持ちがいい。
赤ん坊を拾ったことをきっかけに、
キャラクターが抱えていた問題が解消されていく様子は見ごたえがあり、
このような脚本を描けるのは素晴らしく感じた。

人間味の溢れる登場人物たちの非常に温かい話で
終わり方もよく、万人が楽しめる作品。

冷たい熱帯魚

冷たい熱帯魚 [Blu-ray]
冷たい熱帯魚 [Blu-ray]

posted with amazlet at 17.08.26
Happinet(SB)(D) (2015-01-06)
売り上げランキング: 22,210
 
熱帯魚店を営んでいる男性が、とある男性と出会うことにより
生活がめちゃくちゃにされる様子を描く。

すごい、という印象。
店で知り合ったたった一人の男性に
どんどん自分の領域が侵されていくのは鳥肌が立つ。
だんだんと相手の本性が分かってくると同時に
もう引き返せない立場にいる筋書きは見事。
どのようなエンディングを迎えるのかが
気になって仕方なかった。

気色が悪く、グロテスクなシーンも多いため見る人は選ぶが、
見終わった後の放心感はすさまじかった。

テルマエ・ロマエ

テルマエ・ロマエ Blu-ray通常盤
東宝 (2012-11-23)
売り上げランキング: 40,936
 
ローマ時代のテルマエ(公衆浴場)技師が、
現代の日本にタイムスリップし知識を得ることで、
ローマに新しい風呂を作る話。
原作は未読。

タイムスリップした主人公が現代の道具に驚いていく姿は面白く、
また、それを上手くアレンジしてローマ時代で作るのも良い。

ローマ以外を認めなかった主人公が
日本の文化を取り入れることで名声を上げていくが、
その道中でローマ人としてのプライドの葛藤が見事で、
俳優の上戸彩も型にハマって可愛く応援したくなる。

なかなかの良作だった。

Living Behavior 不可思議/wonderboy 人生の記録

不可思議/wonderboyという歌手のドキュメンタリー映画。
既に亡くなっており、関係者の彼に関するインタビューや
ライブ映像を編集しているものになる。

私が学生のころから大好きなラッパーであり、
ポエトリーリーディングと呼ばれるジャンルを歌うのが特徴。

インタビューを通じて
彼から影響を受けた人、彼のおかげで出会った人などが語られ、
様々な人に愛されていることが分かる。
音楽の編集も上手で、ここぞとばかりに
心に突き刺さる歌詞の局をBGMに持ってくる演出も良い。

YouTubeでお手軽に購入できる
ファンにはたまらない映画だった。

アイカツスターズ!<第1シーズン(第1話~第50話)>

 
女の子がトップアイドルになるために
様々なアイドル活動を行う「アイカツ!」シリーズの一つ。
前作とは「アイカツカード」「ステージ」といった設定を踏襲しているだけで、
世界観や登場人物が全く異なる。

曲やステージは素晴らしく、
さすがアイカツ!といった感じだが、
キャラクターの魅力や薄くストーリーが退屈で、
そこまでのめり込んでみることが出来なかった。

主人公たちの成長が分かりずらく、
大舞台でも予想に反して勝利してしまうため、
劇中の実力と私の中の実力に差分があり困惑してしまうこともあった。
暗躍していた学園長の思惑も分からず、
ステージや本人の努力を邪魔する嫌なやつにしか見えない。

前作のような、魅力的なキャラクターたちが
自分自身の殻や限界を破っていく
分かりやすくドラマチックな展開を望んでいたが、
あまり感じることができず惜しいというところ。
曲やステージ演出は素晴らしいので、
興味がある人はまずはステージシーンを見てほしい。

人狼ゲーム

人狼ゲーム プレミアム・エディション [DVD]
TCエンタテインメント (2013-12-25)
売り上げランキング: 100,188
 
10人の男女が監禁され、
テーブルゲームの「人狼」をリアルで行うというもの。

処刑の対象になると、本当の死を迎えるため、
テーブルゲームの「人狼」と比較すると
全く違うものとなっている。

私はネット人狼を経験者であるが、
人狼ゲームのウリとして、お互いの投票や発言から
論理的な思考をし、敵サイドを欺いていく心理ゲームというものだった。
そのため、自分の陣営を勝たせるためには
我が身を犠牲にしなければならない場面もあるのだ。

しかし、今回の作品では
「陣営の勝利」+「自分の生存」という条件のため
全員が感情的であり、心理戦などはほとんどない。
票読みについて説得力のある意見を発しても
「パニックになっていたから」として一蹴されてしまったのは
さすがに口が塞がらなかった。

終盤のゲーム展開も全く納得がいかなく、
ゲームマスターがいなくて好き勝手にやっている狼にしか見えない。
夜に噛まれるプレイヤーが
どうして抵抗なく死んでいるのかが全く理解できず、
また、主人公もウダウダしていて皆の足を引っ張るだけで
イライラしてしまう。

ルールが破たんしているため、人狼ゲームを楽しむために見るのではなく
あくまで、「高校生がリアルで人狼をやったらどのようなことが起こるか」と
割り切ってみなければならない作品。

けものフレンズ<全12話>

けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)
KADOKAWA (2017-03-25)
売り上げランキング: 1
 
動物が女性へ擬人化している世界で、
記憶を失った主人公が自分が何の動物なのかを知るために冒険する話。

キャラクター設定が素晴らしく、全てが明るく献身的。
それぞれの地方に住む動物たちの、
普段通りの生活を描いているだけなのだが、これが非常にワクワクする。
悪意が存在しない世界で、みんなが一生懸命なのは良い。

主人公が人間であることを上手く生かした脚本であり、
爪や羽など動物的な能力を所有していない中、
道具や知識を使って、問題を解決していくのは面白い。

明るいキャラクターとは対照的に、
荒廃的で人工的な世界観が不気味であり、
どんどん先を見て見たくなる魅力がある。

全編フルCGで描かれており、少々気になる部分もあったが、
それを吹き飛ばす魅力がある作品。

結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章- <第1章>「ともだち」

「勇者」と呼ばれる世界を守る存在となった少女たちが、
正体不明の敵と戦う話。
2014年にテレビ放送された「結城友奈は勇者である」の前日譚であり、
全三章で公開されるうちの第一章。

テレビ版を知らなくても楽しめるストーリーだが、
一部のキャラクターが共通しており、舞台設定も同じであるため
あらかじめ見ておくと深みがでる。

どのキャラクターも生き生きとしており、
しっかり性格が立っていて良い。
テレビ版にて今後の状況が分かっているだけに
生活の様子や一つ一つの頑張りに余計に感情移入をできる。

変身シーンも変わらず惹きつけるカッコよさがある。
戦闘は小規模になっているが、今後はどんどん激化して、
見ごたえのある戦いなっていくのだろう。

テレビ版が好きならば、同様の興奮を味わうことができる。
第二章が楽しみな作品。