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リスタート!~34歳ゲームディレクターのつよくてニューゲーム~<全3巻>


1995年にゲーム会社で働いたいた男性が、2020年のタイムスリップしてゲームを作る話。

面白い。
スーパーファミコンソフトを作っていた男性が、
スマホゲームを開発していく際に、貪欲に知識を吸収する様がとても良い。
知識を見せびらかすこともなく、今の時代の常識に馴染もうとする主人公に、
嫌味が全くなく、だんだんとメンバーが主人公のことを慕っていく様子は、読んでいて楽しい。

平成から令和に変わって、労働環境の常識や社会情勢も変わっている中、
人間関係や仕事のやりかたなど、変わらないものも描かれ、暖かく感じる。

ゲーム会社はこのような感じなのかとも、勉強になった漫画だった。

内藤死屍累々滅殺デスロード<全5巻>


「内藤」という人物が作り上げた世界で、超能力に目覚めた少年少女が、化け物に立ち向かう話。

面白い。

主人公たちは、世界が創られたものであり、自分たちが特別な存在であると認識しており、
メタフィクション的に物語が進んでいく。
一連の事件に、脚本や設定が存在しており、それらをうまい具合に利用して、解決を図ろうとする。

短いながら、よくまとまっており、序盤から張り巡らされた伏線の回収の仕方は見事。

綺麗な絵と引き込まれるストーリーで、メタフィクション系の作風が好きならば、おすすめできる作品。

ノーブルウィッチーズ 第506統合戦闘航空団<全3巻>

ノーブルウィッチーズ 第506統合戦闘航空団(1) (角川コミックス・エース)
槌居(著), 島田フミカネ&Projekt World Witches(その他), 南房 秀久(その他)
5つ星のうち4.6 5つ星のうち4.6

ストライクウィッチーズシリーズの漫画であり、
501によるガリア解放後に結成された、506統合戦闘航空団の出来事を描く。

面白い。

これまでのシリーズに比べ、政治的抗争や国の思想による陰謀が色濃く描かれる。
敵のせん滅という人類の共通目標があるにも関わらず、
内輪もめで、部隊が思ったように動けない様子は、まさに軍隊の組織という感じ。

アニメ版のように、ただ単に敵をやっつけて終わり、といううわけでなく、
残された人類にも、利権をめぐり様々な思惑がある様子は、見ていて面白い。

各隊長が、部隊を守るために奮闘する様子もよく描かれており、
何とかうまくいってほしいと感情移入してしまう。

アニメ版では描かれないテーマを見たい人は読んでほしい作品。


ストライクウィッチーズ オーロラの魔女<全2巻>

ストライクウィッチーズ オーロラの魔女(1) (角川コミックス・エース)
京極 しん(著), 島田フミカネ&Projekt Kagonish(その他)
5つ星のうち4.6 5つ星のうち4.6

ストライクウィッチーズシリーズの漫画であり、エイラと二パを主人公に当てたもの。
時系列としては、501ができる前の話である。

全体的にイマイチ。

絵から、あまり躍動感を感じられず、引き込まれなかった。
ギャグの部分も、わざとらしく、自分の感性に合わなかった。
登場人物が、全員エース級のはずなのだが、各隊員のすごさもよくわからないまま終わってしまった。

ただ、これまでと違い、陸戦ウィッチが登場したのは、新鮮で良かった。

ブレイブウィッチーズPrequel オラーシャの大地<全2巻>

ブレイブウィッチーズPrequel オラーシャの大地(1) (角川コミックス・エース)
月並 甲介(著), 島田フミカネ&Projekt World Witches(その他), 築地 俊彦(その他)
5つ星のうち4.7 5つ星のうち4.7

ストライクウィッチーズシリーズの漫画であり、
502と呼ばれる別部隊を焦点にあてた話。

とても面白い。
これまで読んだストライクウィッチーズシリーズのコミカライズでは一番面白い。

とにかく登場人物が生き生きしており、一つ一つの挙動で笑ってしまう。
皮肉の聞いたセリフ回しを読むだけでも、良い時間を過ごせたと感じた。

501とは全く性格や特性が違い、軍人としてのサバサバしたところが、うまい具合に、組織にマッチしている。
全員が実力者であり、嫌な奴が一人もいないため、ストレスがたまらずに読むことができる。

話がウィッチだけの掛け合いでなく、ストライカーを整備する整備隊員や、マスコミなど、
様々なところに焦点が当たるのがよい。
軍隊という組織の強みや不自由さなども、ぞんぶんに感じることができる。

戦争中であるが故の、隊長とマスコミの会話シーンは必見。

シリーズが好きならば、読むべき作品。
おすすめ。

デザイナーじゃないのに!

デザイナーじゃないのに!
平本久美子(著), よしだゆうこ(著)
ソシム (2020-09-17T00:00:00.000Z)
5つ星のうち4.6
¥1,600
会社のチラシを作ることになった新人のOLがデザインを学んでいく解説本。

とても面白い。

デザインの教本という面を抜きにして、
漫画としてストーリーや表現方法が面白く、
分かりやすいコマや、笑ってしまうセリフ回し、演出など、
まず、この部分で勉強になる。

デザイン面にしても、ダサいチラシが、ストーリーが進むにつれて
ビフォーアフターで変わっていく様子が表現されるため、分かりやすく説得力がある。

デザインは流行りがあるため、第4章の小手先のテクニックを鵜呑みにするのは危険だが、
それ以外の基本的なルールやターゲットを絞るといったことは
作品内でも言われているように、
センスの問題ではなく、理屈や数理が大きく占めることがわかる。
知っているか知らないかの問題だけであり、誰でもマネできる方法なのが嬉しい。

また、デザインのスキルだけでなく、デザイン面で上長を説得する方法まで手が延ばされており、
この部分も非常に新鮮。

デザインについて知りたい方にオススメできる良書。

ぼくのうつやすみ 『うつ』になったけど帰ってこれました

ぼくのうつやすみ 『うつ』になったけど帰ってこれました
ミヨシ(著), 松山洋(監修)
ナンバーナイン (2021-09-08T00:00:00.000Z)
5つ星のうち4.4
¥990
ゲーム会社に勤めている作者がうつ病になった体験をつづったコミックエッセイ。

作者の場合に、どういった経緯でうつ病になり、
どのように復職したのかが記載されている。
全編が漫画であり、絵や文体も非常に優しく、気軽に最後まで読むことができた。

うつ病にかかる前と後で、精神状態が大きく変わっていることが全編にわたって強調されており、
今まで病気を患ったことない人も参考になることが多い。

うつ病の症状や対応方法は、人それぞれであると思うのだが、
その一例として知るには良い、読みやすい本。

モンキーピーク<全12巻>

モンキーピーク 1
モンキーピーク 1

posted with AmaQuick at 2021.09.11
志名坂高次(著), 粂田晃宏(著)
日本文芸社 (2017-02-09T00:00:00.000Z)
5つ星のうち3.8
¥544
社員研修にで登山を始めた40名ほどの社員が、
猿の姿をした謎の動物に次々と惨殺されていく話。

山という舞台でクローズドサークルを作られ、
なすすべもなく人々が死んでいくことになり、
その死亡スピードも速いため、登場人物のメリハリが効いていてよい。

あと少しで、下山できそうに思いながらも、
敵があの手この手で絶望を与えていき、
それに消耗していく社員の精神もリアル。

生き残るために、他の人を切り捨てて徒党を組むものが現れたり、
苦しい決断をしていくなど、自分たちも一枚岩にはいかないところが、
面白く、非常に魅せる。

テンポが良くて、展開も分かりやすいオススメできる作品。

サザンと彗星の少女<全2巻>

 
組織に追われる女の子を助けるために奔走するSF冒険劇。

分かりやすい王道の作品で面白い。

高い戦闘力を持ち無敵の女の子に対して、
主人公の男性は全くのひ弱であり、その対比がうまく描かれている。
登場人物全員が人情あふれており、
敵だったキャラクターもだんだんと思い入れができてしまう。

オールカラーであり、絵柄もきれいで読んでいてわかりやすい。

天空の城ラピュタを思わせるようなストーリーであり、
このような冒険劇が好きならばぜひ。

G<全1巻>

G (ビームコミックス)
G (ビームコミックス)

posted with amazlet at 19.06.01
KADOKAWA / エンターブレイン (2015-03-02)
売り上げランキング: 110,869
 
死の草と呼ばれる植物に導かれるインディアンの話。

私が衝撃を受けたウルトラヘヴンの作者の短編漫画であるが、こちらはいまいちな内容。
全体的にストーリーが意味不明であり、始終置いてけぼりであった。

思わせぶりな宇宙の場面も結局よくわからないままであり、
どうにか物語をたたんで欲しかったところ。

とりあえずウルトラヘヴンを読み、その後興味がでたらこちらも読んでみる、という程度でよい。