マンガ」カテゴリーアーカイブ

ストライクウィッチーズ 片翼の魔女たち<全2巻>

ストライクウィッチーズ 片翼の魔女たち(1) (角川コミックス・エース)
しのづか あつと(著), 島田フミカネ&Projekt Kagonish(その他)
5つ星のうち4.5
¥638

ストライクウィッチーズシリーズの一つで、
ワイト島という拠点を守るウィッチを描いたもの。
時系列は、宮藤がアニメ版1期の活躍をしている同時期の出来事となる。

全体的にイマイチ。

「エース級の実力のないウィッチたちの戦いを描く」というテーマなのだが、
その世界観を物語に生かし切れていない印象を受ける。

ウィッチとしての実力がないならではの「知恵や発想を用いた様々な攻防戦」のようなものがあれば、
もっと感情移入できるのだが、ただ敵機とドンパチをしているだけで、
隊員たちの頑張りや苦悩といった感情が伝わってこず、
登場人物の魅力もイマイチ。

大した目標もなく、お色気のシーンをダラダラと描写している印象だった。

ブレイブウィッチーズPrequel オラーシャの大地はとても良い作品であるため、
シリーズに興味があるならば、まずはそちらの作品を読むことをお勧めする。

君は喧し閉じてよ口を! <全4巻>

君は喧し閉じてよ口を! 1 (ドラゴンコミックスエイジ)
アルデヒド(著), 森田 俊平(その他)
5つ星のうち4.8
¥711

聴覚に障害のある中学生の女の子が、転校先のクラスメイトとの交流を描くもの。

とても面白い。

この手の作品にありがちな、悲観的なエピソードというものはなく、
基本的に、回りの人物との関わりを描いたコメディになる。

男の子のボケと、主人公の毒舌な突っ込みがテンポの良く
脚本やセリフ回しにセンスがあり、
そのやり取りに笑ってしまう。

登場人物の作り方もうまく、
全員が個性的で良いキャラクターのため、
安心して読み続けることができる。

全四巻と短く、サクッと読める良い作品だった。
おススメ。

放課後ウィザード倶楽部<全4巻>

夢と魔法のファンタジーのような世界に
寝ているときにだけ冒険できるようになった男の子たちの話。

主人公たち以外にも、多くの現実の人間が
異世界を冒険しており、
戦う以外にも、それぞれの価値観で楽しんでいる雰囲気が良い。

世界観・設定が良くできており、
異世界側で存在している細かいルールが、
伏線として生きていきそうなに張り巡らされている。

しかし、少しずつ盛り上がっていったところで、
途中で打ち切られてしまったため、
終盤が非常に駆け足で、わけのわからない展開になったのが残念だった。

志乃ちゃんは自分の名前が言えない

吃音症を持っている女子高生が、周囲と馴染めずぶつかっていく話。

本人は必死にもかかわらず、周りから理解されない様子は
読んでいて非常に心がつらくなる。
少しずつ打ち解けていっても、
もともとの本人のコミュニケーションが慣れていないがゆえに、
相手を傷つけてしまう様子もわかる。

最終的には救いがあり、読後感も良かった。

いろいろな人に読んでほしいと思う漫画。
おススメ。

マンガでわかる株のキホン お嬢様 投資をはじめる!<全3巻>

投資をしたことのない女性に対して、
証券会社に勤務する高校の同級生が、
あの手この手で金融商品を買わせようとする話。

めちゃくちゃ面白い。

どうにかして会社の利益を出すために、
ろくでもない金融商品を、
ずる賢く説明する様子がとても面白く、いちいち大笑いしてしまう。

それぞれの金融商品が、資本主義の理念に乗っ取っている中で、
どういったカラクリで、証券会社が成り立っているかも非常に勉強になった。

ある程度の投資の勉強をしており、
それぞれの金融商品の特性がわかっている人は、
とてもオススメできる作品。

ヒナのままじゃだめですか?<全3巻>

生理が訪れた女子小学生が、周囲との接し方に苦労をしていく話。

面白い。

非常に繊細なテーマなのだが、面白おかしく描かれており、
嫌な気持ちにならずに読むことができる。

女の子同士でもデリケートな問題のため、
誰にも相談できなく、一人で傷ついていく様子は見ていて苦しく、
また、良かれと思った周囲の行動が、
逆に本人を苦しめてしまうことも、
現実でもありそうだと、納得感がある。

「女の子」と「女性」という年代の狭間で、
性に対しての苦労を、
わかりやすいストーリーで描かれている良い漫画だった。

ソウル・フラワー・トレイン

ソウル・フラワー・トレイン (BEAM COMIX)
ロビン西(著)
5つ星のうち4.2
¥11,238 (コレクター商品)

私が狂信的に好きな漫画家である、ロビン西の描いた短編集。

6つの短編集で構成されている。
4つの短編はイマイチなのだが、
「MONKEY」「ソウル・フラワー・トレイン」の二つの短編はとんでもなく面白く、
それだけで大満足のデキ。

序盤からは全く予想のつかない展開に流れていくのが見事で、
そこまでのスピード感も素晴らしい。
「花電車」という特別なストリッパーを焦点にしているが、
ロビン西の独特の絵柄も良くマッチしており、
人情味のあふれる感動する話になっている。

読めて良かったと心から思える作品。
kindleでは販売していないため、中古本を書籍で購入したが満足だった。

7年目のセキララ結婚生活

7年目のセキララ結婚生活
けら えいこ(著)
5つ星のうち4.6
¥855

けらえいこのコミックエッセイで、
結婚してから7年目の夫との生活を描いたもの。

相変わらず面白い。

お互いに遠慮がなくなってきており、
言いたいことを言い合える、
ちょうどいい感じの距離感に落ち着いているのがわかる。
のろけの漫画なのだが、
それぞれのエピソードが面白可笑しく描かれているため。
柔らかい画風も相まって、毒々しい気分になることがない。

7年たっても、それぞれの譲れないところや
沸点のあるポイントがあり
こういったところから、二人が良い夫婦であることが読み取れる。

これまでのけらえいこのコミックエッセイが好きならば、
同様に楽しめるであろう本。

たたかうお嫁さま

たたかうお嫁さま
たたかうお嫁さま
posted with AmaQuick at 2024.03.03
けら えいこ(著)
5つ星のうち4.3
¥900

けらえいこのコミックエッセイで、
結婚式を開催するまで準備や当日の出来事などを描いたもの。

面白い。

作者と夫の人間味があふれており、
発生する夫との意見の食い違いもコミカルに描かれ、
全く嫌な気持ちにならない。

参加側はきらびやかな結婚式だが、
準備する側としてはとにかく忙しいことがわかる。
作者の仕事事情も相まって、
バタバタしながらも乗り越えていく様子も面白い。

当時1995年であり、時代が今と大きく違うため、
今日では当たり前になっている事柄が、
当時としては最先端として挑戦していたこともわかる。
この本の影響で、結婚式の流行が変わったこともあるのかと思うまで感じた。

他人の結婚式の様子を笑いながら追体験できる、
満足度の高い一冊だった。

この恋は実らない<全3巻>

これまで数多の女性を抱いたモテモテの男性が、
心から好きになる女性と出会うものの、
なかなかうまくいかない日々を描く作品。

全体的にイマイチ。

純真無垢な女性との関わりを通じて、少しずつ主人公の恋愛の意識が変わっていく
ということがテーマなのだが、
主人公の境遇が特殊過ぎており、感情移入をすることができなかった。

ストーリーは3巻でまとまって、予想できない展開もあり良かったが、
キャラクターが悪く、行動に魅力を感じられなかったのが残念。