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大平面の小さな罪

大平面の小さな罪 (ビームコミックス(ハルタ))
KADOKAWA / エンターブレイン (2014-04-17)
売り上げランキング: 76,261
 
二次元世界を自在に操ることができる人間が引き起こすSFアクション漫画。

二次元世界を支配する、ということは
模様を変えたり、絵の中に入り込んだり、といったことだけなのだが、
見たことのないアイデアでストーリーが進んでいき、
作者の発想に驚かされる。
簡単な設定なのに、ここまで物語を膨らませられるのは
素晴らしく魅力を感じる。
登場人物も人間らしい性格をしており、
感情移入しやすくて良い。

一冊というショートコミックであるが、
物語の終わらせ方も上手い。
満足のいく一冊だった。

スキエンティア

スキエンティア (ビッグコミックススペシャル)
小学館 (2014-06-16)
売り上げランキング: 10,344
 
媚薬やクローンといった技術が開発されている
未来の世界の日常を描いた短編集。
未来とはいっても、その技術があるかないかの違い程度で
他の生活は現代と全く変わりはない。

どの技術も、描こうと思えばいくらでも悪い方向に倒せるにも関わらず
徹底して、その技術を使用して救われた人間に焦点が当てられる。
技術の進歩による弊害、というありがちなテーマではなく、
純粋に、科学の恩恵や幸福が描かれているのは良い。

物語としての山などはなく、平坦で退屈だったが、
心が温まる話ばかりで、後味は良かった作品。

銀と金<全11巻>

銀と金 1
銀と金 1

posted with amazlet at 17.01.15
フクモトプロ/highstone, Inc. (2013-07-20)
 
裏社会を生きる男の心理戦・頭脳戦を描いた漫画。 
福本の作品。

株、麻雀、競馬、果ては一族の殺し合いなど
多様なストーリーが展開される。
悪党を倒し、さらなる悪にのし上がろうとする生き様は
見ていてカッコいい。

勝負に関しても、どうにか知恵を振り絞り
生死ギリギリの部分を渡っていくという描き方のノリが上手く
打ち勝った時の達成感も凄まじい。

福本の作品の中でトップ3には入るデキの作品だが、
打ち切りのように終わってしまったことが残念。

最強伝説黒沢<全11巻>

最強伝説 黒沢 1
最強伝説 黒沢 1

posted with amazlet at 17.01.13
フクモトプロ/highstone, Inc. (2013-07-20)
 
カイジやアカギで有名な福本伸行の作品。
夢や希望を失っている一人の中年男性の生き様が描かれる。

不器用なところがあるが、
根は善人であり、読んでいて勇気づけられる。
本人にはその気がないにも関わらず、
あふれ出る魅力でどんどんと人を惹きつけていく様子は非常に良い。

熱いセリフが多く、心に突き刺さる。
巻数はあるにもかからわず、コマが大きいため
サクサク読むことができた。
オススメの作品。

少女終末旅行<1~4巻>

荒廃した地球を散策する二人組の少女の日常系の話。

終末世界をまったりと過ごしていく様子は
見ていて微笑ましい。
途中で遭遇する人物にも悪い人間はいなく、
苦悩はあるものの、皆が前向きに生きようとしているのも良い。

世界観が素晴らしく、
想像もできないヘンテコの機械やエピソードを
惜しみなく描かれる。
細部まで丁寧に書き込まれた絵も相まって
夢中になって読むことができた。

どこかもの寂しさを感じさせながらも、
ほんわかさせるような作品。

少女終末旅行 1巻 (バンチコミックス)
新潮社 (2015-05-08)
売り上げランキング: 1,571

からくりサーカス<全43巻>

からくり人形を巧みに操り敵と戦う者たちと、
とあるサーカス団の生活を描く冒険活劇。

とにかくストーリーが見事という印象。
からくり編、サーカス編と二つの話に分けられ、
それぞれの軸で話が進んでいく。
なんてことのない最初の話から
どんどんとスケールが大きくなっていき、
過去や様々な出来事が複雑に絡み合う
素晴らしい冒険譚を味わうことができた。

登場する人形もカッコよく、派手にぶつかり合うさまは迫力があり、
細かく描かれる歯車や破片などの戦闘描画も読んでいて熱くさせられる。

ある村での主人公が修行をするシーンが
あまりにもテンポが悪く、読んでいて不安になったが、
そのあとはいつも通りに面白さを取り戻したので安心した。

複雑なストーリーと数奇なヒューマンドラマにワクワクさせられる名作。

からくりサーカス(1) (少年サンデーコミックス)
小学館 (2013-02-04)
売り上げランキング: 5,637

バベルの図書館

文字に関する超能力を持つ少年と、天使を信じる少女の関わりを描いた話。

周囲や未来に書かれる文字を透視できる、という設定は斬新で良いのだが、
その能力があまり見せ所がないことは残念。
ヤンデレ化していく少女を止めるのかと期待していたら
そのまま終わってしまい、脚本にもう一捻り欲しかったところ。

とはいえ、短編としては上手くまとまっており
狂気が淡々と描かれた、独特の雰囲気を味わうことができる。

バベルの図書館
バベルの図書館

posted with amazlet at 16.12.04
太田出版 (2014-07-04)

最終兵器彼女<全7巻>

兵器に改造された女子高生ちせと、その彼氏の恋愛を描く。

戦争をしている敵国や理由は一切語られず、
二人の関係の様子が中心となって描画されており清々しい。
余計な情報を遮断しているため、
ラストの展開でも自然に納得させられてしまった。

ドジでおどおどしているちせが
外見的特徴や能力、セリフ一つに関しても
だんだんと人間離れしていくさまは見ていて辛いものがあり、
そのギャップに苦しむ彼氏に上手く感情移入することができる。

救われてほしいと願いながらも容赦のない残酷な展開が続き、
濃厚で迫力のある内容に目が離せなくなる。
SF作品としても上手く仕上がっている一作。

最終兵器彼女(1) (ビッグコミックス)
小学館 (2013-07-15)
売り上げランキング: 28,060

Doubt<全4巻>

密室に閉じ込められた5人の男女が
一人の裏切りものを探して脱出する、という話。

これはひどい。
大したことないのに話を引っ張る手法が取られ
さっさと話を進めてくれ、と何度も思ってしまった。
実行犯の動機もよくわからず、
おそらくサイコだったということを印象を付けたいのだろうが、
それならば、もっとましな描き方があったのではないのかと感じてしまう。
最後も完全に反則な決着のつけ方で、
ミステリーものとして破たんしており
計画犯の存在はなくても話がつけられただろう。

設定だけが先行して、無理をして話を作っていった印象だった。

Doubt 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
スクウェア・エニックス (2012-07-27)
売り上げランキング: 178,638

千九人童子ノ件

職を失った漫画家が故郷に戻り、そこで怪談に巻き込まれる話。

実家に戻った主人公が厄介者にされる様子はリアル。
漫画のネタのために興味を持った怪談が
どんどんおかしな方向に転がっていき、
このことをきっかけに様々な秘密が明かされていく。
出てきた設定が上手く用いられており、
怪談を絡めた違和感のない物語を作られている。

クセのある絵ではあるが、
話が非常にまとまっており、短編ものとして優れたデキ。