マンガ」カテゴリーアーカイブ

合格にとらわれた私 母親たちの中学受験

わが子の中学受験を応援しすぎるあまり、
だんだんと教育虐待を行うようになってしまう母親を描いたコミックエッセイ。

ママ友グループの中で、子どもの学力が
自分自身のヒエラルキーに直結していく描写はあまりにリアル。
母親は、自分のプライドとエゴを守るために子どもに勉強を強要し、
成績が低いと厳しく叱りつけてしまう。
本人は応援しているつもりでも、
逆に子どものやる気を奪っていく様子がありありと見て取れる。

母親自身も「自分がおかしい人間になっている」と自覚していながら、
改めてどういう態度を取ればいいのか分からなくなってしまっていることが恐ろしい。
親のいざこざに巻き込まれながらも、
子どもたちが前を向いていることがせめてもの救いだった。

よくありそうな教育虐待の過程を追体験できる話だった。
このようにならないように意識していきたい。

娘に死にたいと言われました 不登校の理由 (コミックエッセイ) 

突然不登校になってしまった娘と、その母親のやり取りを描いたコミックエッセイ。
この手の作品によくある「学校が悪く、それに立ち向かう」といった対立構造のストーリーではない。

なにごともなく生活をしていたところに、
突如娘から「死にたい」と言われた際の、親の慌ただしさはリアル。
「なぜそう思うのか」「どうすればいいのか」を親が必死に模索していく様子は、
読んでいて応援したくなる。

周囲の人たちも不登校の心当たりがなく、教師も助けようと努力しているものの、
うまく結果が出ないもどかしさが丁寧に描かれている。

途中で不登校になった回答も描かれるのだが、
本人としても良くわからず、
なんとなく言葉にできない自分の居場所のなさを感じてしまったことがうまく表現されている。
本人としても「このままではダメなこと」はわかっているのだが、
うまく行動ができず、このような場合は親はどのようにふるまうべきか、考えさせられる内容。
無理やりにでも学校に行かせるべきなのだろうか、と思うほど。

作品は、最後に一歩前に進んで解決に向かっているため、読了感は良かった。

宇宙の卵<全2巻>

宇宙の卵 上 (ジャンプコミックス)
程野 力丸(著)
5つ星のうち4.5
¥1,715 (コレクター商品)

念じただけで人を殺せる能力を得た人類の話。

斬新な世界設定で、
細かい条件の発想次第でいくらでも話を広げられるため、
始めのほうはワクワクしながら読んだが、
全体的にSF設定を生かし切れていないのが残念。

主人公の行動が全体的に雑であり、エピソードの向かう先がふわふわしていた。
解決方法については納得したが、それを実現するまでの調査や研究が省かれており、
全体的にご都合主義で進んでいったのが気になった。

おかあさんライフ。<全3巻>

たかぎなおこのコミックエッセイで、
40代で出産した作者が、日々の子育てを描いたもの。
1冊目が出産後、2冊目が歩き始めたところから、
3冊目が幼稚園に入ってから卒業するまでとなる。

はじめは母親をできるか不安だったところが、
問題なく子育てと仕事を両立させていることがわかる。
苦労はしているものの、筆者らしい優しさが感じ取れられる。
子どもも育っていくにつれて、
だんだん個性を持っていく様子が感じられて可愛らしい。
子育ての追体験ができる幸せになる本だった。

解剖、幽霊、密室

「怪獣を解剖する」の作者が前に書いた短編集。
「複層住戸」「怪獣を解剖する」「天井裏に誰かがいる」の三つの漫画でなっている。
「怪獣を解剖する」については、読み切り版となる。

相変わらず面白い。
どの話も、こんな話なのか、と思いきや、
途中で流れが一転して、先が読めない脚本でワクワクする。

絵も読みやすく、サクッと読めるわかりやすく面白い本でよかった。

怪獣を解剖する<全2巻>

怪獣が生息する日本で、
大型怪獣の死骸に関わる出来事を描くSF漫画。

面白い。

主人公は研究者の視点で未知のものへ好奇心を持っていく一方で、
危険を唱える人や、エネルギーに転換できるための技術を探す人など、
いろいろな人の信念があり、共感できる内容。

世界観の中でもある一部分の出来事だけを切り取った脚本となっているが、
実際に現実でもありそうな話で上手い。
ワクワクできる、とてもよい世界観と脚本だった。

障がい者専門風俗嬢のわたし

障がい者専門風俗嬢のわたし (コミックエッセイ)
あらい ぴろよ(著), 小西 理恵(その他)
5つ星のうち4.8
¥1,320

障がい者専門の風俗に転職した女性を描く漫画。

一番初めの転職する際の行動原理は謎で、
相当の苦労もあると思うが、
それでも前向きに生きていく主人公のため、
暗くならなく読み進めることができる。

さまざまなお客さんがおり、
仕事のおかげで、お客さんとその身近な人たちが救われていく様子は
読んでいて心が温まる。
周りの人たちも理解があって良い。

普段知るようなきっかけがまずないような、
知らなかった世界を垣間見れる漫画だった。

その淑女は偶像となる<全4巻>

アイドルを引退した女の子が、高校の友達に誘われて、
再度トップアイドルを目指す話。

面白い。

修行を経て次々と強者を倒してく、
わかりやすい熱血スポ根ものである。

キャラクターの作り方が凄まじく、
個性的な様々な対戦相手を描けるのはすさまじい。
どのアイドルも生き様を持っており、
上手に感情移入できる描き方となっている。

最後は打ち切りのような形で終わってしまったことだけが残念。
もっと読みたい漫画だった。

マラソン1年生

マラソン1年生 (コミックエッセイ)
たかぎ なおこ(著)
5つ星のうち4.5
¥1,089

たかぎなおこのコミックエッセイで、
筆者が運動不足解消のためマラソンを始める話。

いつも通りのほんわかする内容のコミックエッセイで、
初めは30分も歩くことができなかった筆者が、
練習を続けていくことで、
最終的にホノルルマラソンを走りきることが描かれる。
ちょっとずつステップアップしていく様子は見ていて楽しいし、
応援したくなる内容。

苦労した点やフルマラソンまでのステップは
今からマラソンを始める人にとっても大変参考になるだろう。

タコピーの原罪<全2巻>

異星人が、いじめられている小学生女児を幸せにしようと
四苦八苦するサスペンス漫画。

面白い。

異星人は人間の言葉はわかるのだが、常識や価値観が全く異なっており、
やることすべてがマイナスの方面に進んでいくのが怖い。
小学生女児も、小学生らしい発想で行動をするものの、
明らかに方向性が誤っているため、
次にどうなるのかが目が離せなくなる。

読むのには体力が必要だが、
2巻と短く綺麗にまとまっており良かった。