インプレス
売り上げランキング: 576
大学の教本のように文法と例題コードが書かれているだけ、というわけではなく、
複数のキャラクターが会話形式で進んでいくのが特徴。
たとえ話が上手であり、言語を扱う上での考え方が理解しやすい。
例として出されるコードの内容やその解説もわかりやすく
自分で複写して実行しようとするモチベーションも下がらなくて済んだ。
今までJavaに触ったことがなかったが、本書で基本的な構文は一通り理解できた。
わかりやすく、入門として優秀であろう本。
夢から醒めた夢
売り上げランキング: 171,580
初めから奇妙な世界観で、
怖いもの見たさで先を気にさせる展開が続き、
一気に読むことができた。
ホラー要素を含みながらも、
話の中心軸は、家族の愛情や人を信頼する大事さ、といったことであり、
読み終わった後、温かい気持ちになれる作品。
小説 金田一少年の事件簿(3) 電脳山荘殺人事件
売り上げランキング: 14,405
めちゃめちゃ面白い。
インターネットを通じて知り合った登場人物たちであり、
お互いの外見や情報を知らないという奇妙な舞台で起こる事件。
トリックも面白く、犯人の動機にもしっかり感情移入できて良い。
初めて金田一の小説版を読んだが、
マンガでは表現できない手法をとられており、
解答編まで読んだときに思わず唸ってしまうデキ。
読者までも騙すような書き方はさすが金田一というところ。
オンラインチャットの闇や矛盾といったところが書かれているのだが、
これががまだパソコンが普及していなかった
1996年に書かれたというのが驚きである。
マンガ版の金田一が合わなかった人もぜひ読んでほしい作品。
イリヤの空、UFOの夏 (電撃コミックス)<全4巻>
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 120,620
私がライトノベルを普段読まないからかもしれないが、全体的にイマイチ。
とにかく説明がまどろっこしくテンポが悪い。
数行で説明できる内容をダラダラと書き綴られ、
なにか思わせぶりなのだが、結局何もないまま終わる。
コミュニケ―ションに難のある少女との恋模様を描かれるのだが、
主人公が自分勝手で頭が悪く、感情移入できない。
終わり方もこれで良かったのかと疑問視する。
時間をかけて練り上げた伏線になりそうなエピソードが沢山あり、
始めのほうはどうなるのか読んでいてワクワクしたが、
結局生かしきれないままで終わらせたような印象。
無駄なキャラクターやイベントを省き、もっとサクサク進めて欲しかった。
人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される (脱出ゲームブック)
立東舎
売り上げランキング: 4,494
村人に化けた人狼を推理するというストーリー。
いやー、すごい。
単純に持っている情報に合わせて次の数字に進める、というだけでもすごいのだが、
ページだけでなく、本そのまま全体に必要な情報がちりばめられており、
よくこの謎解きを思いつくものだと驚かされる。
どのようにこのような読み物を作れるのか見当がつかない。
読んだパラグラフは斜線を引いて進めていったのだが、
段々と斜線が増えていく様子は目に見えてやりがいがあるし
次へと進みたくなる魅力も感じる。
謎解きのヒントもホームページに掲載されているため
分からなければ早々にそれを頼ってしまっても良い。
単純にストーリーも面白く、
当たり前ではあるが、捜査日数が変わったら前日のエピソードを知っている人物の動きとなり、
それぞれの村人たちがまさにこの瞬間を生活している、と錯覚させられる。
読み終わるのに8時間ほどで体力をつかったが、
非常に満足できた作品。
江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)
売り上げランキング: 19,893
ミステリー小説を初めて読んだが、
小学生向きの作品であるため、分かりやすくスカッとする内容で面白い。
明智小五郎だけでなく、助手の小林少年までも全員の頭が良く、
どっちが優勢なのかわからない文章の書き方はハラハラするし
相手の裏をかく策略は読んでいて興奮する。
有名作品なだけあり、期待通りの達成感を得られた。
だまし絵1ねんせい あたまがよくなる!
売り上げランキング: 48,109
子供向けであり、全てのページがイラストになっていてとっつきやすく良い。
ページにだまし絵が描かれた後のページで、
「こういったところがだまし絵です」という解説が入るため、
ストレスなく読むことができた。
種類も豊富であり、どのようなだまし絵があるのかを手っ取り早く勉強するのに役立つ本。
フラットランド たくさんの次元のものがたり
売り上げランキング: 33,754
面白い。
他次元への介入という哲学的なテーマを、感情豊かな物語にして描かれる。
二次元平面でどのような文明があるのかが合理的に描かれており、
そこに暮らす三角形や四角形、円たちが
どのように生活しているのかの設定だけでも、よく考え付くと感心する。
常識が及ばない世界の中で、
キチンと常識的に文明を作り上げる世界観は凄い。
一次元世界や三次元世界の介入について、
低い次元に暮らしている生命からは高い次元を想像できなく、
どうにかして高い次元を伝えようと説明する状況は非常にもどかしい。
実際に私たちも四次元的生物に出会い、
四次元空間の事を諭されても同じような反応をするだろう。
他次元同士の生物の関わり合いというメタ的な考え方を楽しむことが出来た作品。
リアル脱出ゲーム presents 究極のクロスワード本
SCRAP出版
売り上げランキング: 58,441
いやー、すごい。
20問ほどのクロスワードパズルであり、
ただのパズル形式のものから、
円状になっているクロスワードパズル、文字が交差するパズルなど
斬新なルールの発想で楽しませてくれる。
パズル自体が得意ではないため
適宜答えを見ながら記入していったが、
これだけでも十分楽しませてくれるデキ。
しかし、全ての問題を解き終わってからがある意味の本番で、
ほかでは類を見ない遊び方をさせられ
これが非常に驚かされ気持ちがいい。
残念ながら最終問題のクロスワードは
すべて解くことが出来く途中でリタイアしてしまった。
こういった常識外れの遊び方をできる作品に
出会えることは幸せそのものであった。
吹き飛んだ発想を味わいたい方は是非。
リアル脱出ゲーム 公式過去問題集
スモール出版 (2013-09-27)
売り上げランキング: 4,180
自宅でも謎解きできるようにアレンジした本。
4時間ほどで全ての謎を解き終わり。
凄すぎる。
現地で体を動かして当たり前のリアル脱出ゲームを
上手く本に落とし込んでおり、こういった楽しみ方は初めてで衝撃的。
もちろんできない謎もあるものの、出来る限り追体験させようという姿勢があり、
付録としてついた小物でしっかり楽しめる。
また解答も目的以外の解答を読まないように
バラバラに記載されている心遣いも良い。
問題の完成度もさることながら、
リアル脱出ゲームを紙面でやろうとする構成そのものに
斬新な発想を感じ取ることが出来、衝撃を受けた。