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イリヤの空、UFOの夏 (電撃コミックス)<全4巻>

イリヤの空、UFOの夏 1 (電撃コミックス)
秋山 瑞人
アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 120,620
 
手首に鉄球が埋め込まれた少女との一夏の関わりを描くSFライトノベル。

私がライトノベルを普段読まないからかもしれないが、全体的にイマイチ。

とにかく説明がまどろっこしくテンポが悪い。
数行で説明できる内容をダラダラと書き綴られ、
なにか思わせぶりなのだが、結局何もないまま終わる。

コミュニケ―ションに難のある少女との恋模様を描かれるのだが、
主人公が自分勝手で頭が悪く、感情移入できない。
終わり方もこれで良かったのかと疑問視する。

時間をかけて練り上げた伏線になりそうなエピソードが沢山あり、
始めのほうはどうなるのか読んでいてワクワクしたが、
結局生かしきれないままで終わらせたような印象。
無駄なキャラクターやイベントを省き、もっとサクサク進めて欲しかった。

人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される (脱出ゲームブック)

 
パラグラフに数字がついたゲームブックで、
村人に化けた人狼を推理するというストーリー。

いやー、すごい。

単純に持っている情報に合わせて次の数字に進める、というだけでもすごいのだが、
ページだけでなく、本そのまま全体に必要な情報がちりばめられており、
よくこの謎解きを思いつくものだと驚かされる。
どのようにこのような読み物を作れるのか見当がつかない。

読んだパラグラフは斜線を引いて進めていったのだが、
段々と斜線が増えていく様子は目に見えてやりがいがあるし
次へと進みたくなる魅力も感じる。
謎解きのヒントもホームページに掲載されているため
分からなければ早々にそれを頼ってしまっても良い。

単純にストーリーも面白く、
当たり前ではあるが、捜査日数が変わったら前日のエピソードを知っている人物の動きとなり、
それぞれの村人たちがまさにこの瞬間を生活している、と錯覚させられる。

読み終わるのに8時間ほどで体力をつかったが、
非常に満足できた作品。

江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

 
江戸川乱歩のミステリー小説であり、怪盗二十面相と明智小五郎の対決を描く。

ミステリー小説を初めて読んだが、
小学生向きの作品であるため、分かりやすくスカッとする内容で面白い。
明智小五郎だけでなく、助手の小林少年までも全員の頭が良く、
どっちが優勢なのかわからない文章の書き方はハラハラするし
相手の裏をかく策略は読んでいて興奮する。

有名作品なだけあり、期待通りの達成感を得られた。

だまし絵1ねんせい あたまがよくなる!

だまし絵1ねんせい あたまがよくなる!
学研プラス (2017-12-14)
売り上げランキング: 48,109
 
だまし絵や目の錯覚を利用した絵を紹介している本。

子供向けであり、全てのページがイラストになっていてとっつきやすく良い。
ページにだまし絵が描かれた後のページで、
「こういったところがだまし絵です」という解説が入るため、
ストレスなく読むことができた。
種類も豊富であり、どのようなだまし絵があるのかを手っ取り早く勉強するのに役立つ本。

フラットランド たくさんの次元のものがたり

フラットランド たくさんの次元のものがたり (講談社選書メチエ)
講談社 (2017-05-26)
売り上げランキング: 33,754
 
二次元平面に住む生命の紹介と、別次元への関わりを描く小説。

面白い。
他次元への介入という哲学的なテーマを、感情豊かな物語にして描かれる。

二次元平面でどのような文明があるのかが合理的に描かれており、
そこに暮らす三角形や四角形、円たちが
どのように生活しているのかの設定だけでも、よく考え付くと感心する。
常識が及ばない世界の中で、
キチンと常識的に文明を作り上げる世界観は凄い。

一次元世界や三次元世界の介入について、
低い次元に暮らしている生命からは高い次元を想像できなく、
どうにかして高い次元を伝えようと説明する状況は非常にもどかしい。
実際に私たちも四次元的生物に出会い、
四次元空間の事を諭されても同じような反応をするだろう。

他次元同士の生物の関わり合いというメタ的な考え方を楽しむことが出来た作品。

リアル脱出ゲーム presents 究極のクロスワード本

リアル脱出ゲーム presents 究極のクロスワード本
SCRAP
SCRAP出版
売り上げランキング: 58,441
 
リアル脱出ゲーム会社のSCRAPがだしたクロスワードパズル本。

いやー、すごい。

20問ほどのクロスワードパズルであり、
ただのパズル形式のものから、
円状になっているクロスワードパズル、文字が交差するパズルなど
斬新なルールの発想で楽しませてくれる。
パズル自体が得意ではないため
適宜答えを見ながら記入していったが、
これだけでも十分楽しませてくれるデキ。

しかし、全ての問題を解き終わってからがある意味の本番で、
ほかでは類を見ない遊び方をさせられ
これが非常に驚かされ気持ちがいい。
残念ながら最終問題のクロスワードは
すべて解くことが出来く途中でリタイアしてしまった。

こういった常識外れの遊び方をできる作品に
出会えることは幸せそのものであった。
吹き飛んだ発想を味わいたい方は是非。

リアル脱出ゲーム 公式過去問題集

リアル脱出ゲーム 公式過去問題集
SCRAP
スモール出版 (2013-09-27)
売り上げランキング: 4,180
過去に行った「リアル脱出ゲーム」の公演を、
自宅でも謎解きできるようにアレンジした本。
4時間ほどで全ての謎を解き終わり。

凄すぎる。

現地で体を動かして当たり前のリアル脱出ゲームを
上手く本に落とし込んでおり、こういった楽しみ方は初めてで衝撃的。
もちろんできない謎もあるものの、出来る限り追体験させようという姿勢があり、
付録としてついた小物でしっかり楽しめる。
また解答も目的以外の解答を読まないように
バラバラに記載されている心遣いも良い。

問題の完成度もさることながら、
リアル脱出ゲームを紙面でやろうとする構成そのものに
斬新な発想を感じ取ることが出来、衝撃を受けた。

書く技術

書く技術
書く技術

posted with amazlet at 18.03.11
株式会社Creativist (2018-02-28)
 
書く技術を向上させるための実用書。

第一章で前置きが長く嫌な予感がしたが、
最後まで読んでもイマイチだったと思う内容。
書く技術といいながら、技術的な部分が薄く、
「感情を込める」「追伸にメッセージをかく」という
抽象的であり、また同意できない方法が多い。

この「書く」ということについても、
メールに対してなのか、ブログに対してなのかといったことが
たびたび変化しており、結局何の文章を向上させる技術なのか軸がぶれていた。
アフィリエイトの話も冗長であり、その情報を知るために、
読者はこの本を読もうとするわけではないだろう。

amazonでの評価が高く期待していたが、
内容が薄く身に付くものが少なかった。残念。

ビットコイン解説本

ビットコイン解説本
ビットコイン解説本

posted with amazlet at 18.01.02
(2014-02-01)
売り上げランキング: 279
 
ビットコインの成り立ちや特徴についてまとめた解説本。

最近よく耳にする仮想通貨であり、
言葉程度なら聞いたことがあるが、それ以上のことは分からないという
自分であっても簡単な特徴を知る事ができた。
実態がない分、これまでの通貨とは性質が異なるものであり、
非常に良くできたシステムであるとわかる。

2014年発刊で今では古い知識かとも思ったが、
読み終わった後に、ある程度webの情報を見ても
それほど相違はないため助かった。

インスタントリア充 人生に「いいね」をつける21の方法

 
フェイスブック等のSNSで「いいね」を貰うために、
実生活を様々な手でごまかした様子を紹介する本。

発想と大胆な行動力がウリの作者の地主さんが著者で、
web上ではいつも楽しませてもらっていたが、
本にした途端に全体的にテンポが悪くなり残念。

コラムが終わった後に写真が挿入される構成であり、
説明文章の最中でその様子を楽しむことが出来なく、
ストレスがたまる原因になった。

同著者の「ひとりぼっちを全力で楽しむ」では
自分のやりたいことを好きなようにやる、という好印象を受けたが、
こちらの本はテンポが悪いためか、常識を超えたズルをする、という
目的や努力の方向性が陰湿な印象を受けてしまう。

発想は素晴らしく閃きを楽しむことができるが、
書き方で構成や不満足だった作品。