女性を次々と殺害する犯人と、その周りの人物を描く小説。
同じ話を、「犯人視点」「母親視点」「探偵視点」の3つの視点で話が進んでいく。
そのため、一番初めから、犯人が誰なのかがわかるのが特徴。
小説のトリックが優秀であり、ある意味、ミステリー小説とも称することができるだろう。
同じ話を別の視点で描いてく手法に、最後まで読み終わった後、
このような小説の書き方もあるのかと唸らされた。
面白かった。
女性を次々と殺害する犯人と、その周りの人物を描く小説。
同じ話を、「犯人視点」「母親視点」「探偵視点」の3つの視点で話が進んでいく。
そのため、一番初めから、犯人が誰なのかがわかるのが特徴。
小説のトリックが優秀であり、ある意味、ミステリー小説とも称することができるだろう。
同じ話を別の視点で描いてく手法に、最後まで読み終わった後、
このような小説の書き方もあるのかと唸らされた。
面白かった。
筒井康隆の短編集の一つ。
他の短編集よりも「死」の表現に重きを置かれている作品が多い。
相変わらずの、グロテスクな表現のオンパレードであり、
読んでいてとても興奮する。
「九死虫」という作品が、とても心に残っている。
九回死ぬ、ということが起こる場合に、どのような文明に進化するのか、
死ぬ前に何を思うのかが、その着眼点が新鮮でとても面白かった。
短編集のため、一つの話をすぐに読み終わることができ、
普段、小説を読みなれていない人でも、簡単に手を出すことができるだろう。
突如地球に宇宙人が到来し、地球人と交流をするSF小説。1979年に書かれたもの。
宇宙船で到来した宇宙人は、地球人とは比べ物にならない科学力を持っているものの、
よくあるSFとは違い、一切の侵略活動を行わないことが特徴。
宇宙人の出した指示により、どんどん人類全体の社会が豊かに、安全になっていく。
その描画が綿密に書かれ、実際にあったらこのようになってしまうだろうと、思ってしまう。
また、宇宙人は秘密主義を貫いており、宇宙人の正体がわかる中盤、その目的がわかる終盤と、
少しずつ情報が小出しにされていく。
そのもどかしさの塩梅もよく、どんどん続きが気になってしまう書き方。
ここまではっきりとしたSFというものを今まで読んだことがなかったが、
有名なだけあり、面白く参考になった。
実生活で発生する問題に対して、数学の面から解決方法をアプローチする本。
これまでに学校で学んだ数学の知識が、
実生活において、このように生かせるのかと感心してしまった。
実際の語れる知識は大学レベルの数学であるのだが、
問題の例が身近でありイメージしやすいものと、非常に柔らかい文体のため、
理解できなくても雰囲気でなんとなくわかり、中学生程度でも読み進めることができる内容である。
知識を詰め込むための実用書というものではなく、
あくまで、雑学として数学の面白さを知るための読み物。
「配列」「インスタンス」といった章ごとで問題が掲載されている。
解説のページも分厚いが、そもそものJavaの基礎を知らない人は
これだけでは足りないので、勉強には、もう少し優しい入門書も併用が必要な印象。
試験で実際に出される問題と、本書で同じ問題が何個か掲載されていたため、
この問題集の繰り返し解き、9割ほど正解ができるようになれば、合格ができるだろう。
面白い。
孤児院育ちのアンが非常にかわいらしく、
始めは厄介に思っている人々がだんだんと心を開いていくところが魅せる。
老兄弟の性格も愛情にあふれており感情移入しやすい。
おしゃべりで、想像力豊かであり、元気でせわしないアンの性格が始終描かれるのだが
その表現がとても上手く、幸福そのものである感覚が直接心に響いた。
また、読んでいくうちに、この物語は少女の夢物語ではなく
少女から女性に変わっていく成長だった、ということが伺えた。
自動文学の名作として知られる作品だが、期待通りのいい作品だった。
何も表現をしない男性に対して、意外と需要があることを驚かされる。
さまざまな依頼者がおり、十人十色な依頼は読んでいて面白い。
当初は人数合わせなどを考えていたようだが、
話を聞いてほしい、何かをするから見ていてほしいという、
何もしなくとも、他人にとっては原動力を生みだす手段になりえると勉強させられた。
大学の教本のように文法と例題コードが書かれているだけ、というわけではなく、
複数のキャラクターが会話形式で進んでいくのが特徴。
たとえ話が上手であり、言語を扱う上での考え方が理解しやすい。
例として出されるコードの内容やその解説もわかりやすく
自分で複写して実行しようとするモチベーションも下がらなくて済んだ。
今までJavaに触ったことがなかったが、本書で基本的な構文は一通り理解できた。
わかりやすく、入門として優秀であろう本。
初めから奇妙な世界観で、
怖いもの見たさで先を気にさせる展開が続き、
一気に読むことができた。
ホラー要素を含みながらも、
話の中心軸は、家族の愛情や人を信頼する大事さ、といったことであり、
読み終わった後、温かい気持ちになれる作品。
めちゃめちゃ面白い。
インターネットを通じて知り合った登場人物たちであり、
お互いの外見や情報を知らないという奇妙な舞台で起こる事件。
トリックも面白く、犯人の動機にもしっかり感情移入できて良い。
初めて金田一の小説版を読んだが、
マンガでは表現できない手法をとられており、
解答編まで読んだときに思わず唸ってしまうデキ。
読者までも騙すような書き方はさすが金田一というところ。
オンラインチャットの闇や矛盾といったところが書かれているのだが、
これががまだパソコンが普及していなかった
1996年に書かれたというのが驚きである。
マンガ版の金田一が合わなかった人もぜひ読んでほしい作品。