投稿者「fsato」のアーカイブ

シン・ゴジラ

東京を暴れる巨大生物とその被害を食い止めようとする政府の話。
エヴンゲリオンでおなじみの庵野さんの監督の作品。

正体不明の生物に対してパニックになるさまはリアリティがある。
腰が重くなかなか動けない政府はまさに想像通りだった。
巨大生物の襲来という異例の災害であっても、
国際間の調整や承認といった細かい手続きが必要になるのは良かった。
脚本も勢いがあり、どんどん話が進むので凄みを感じる。

話が難しいことと登場人物の名前が一致しなかったのは残念。
たくさんの人物がいるのだが、
結局、主人公以外の名前は覚えられない終わってしまった。
また、学者達がなにを言っているのかわからなく、
特に、折り紙の件はなぜ解決できたのか理解できない。

正体不明の巨大生物が襲来するシュールさと
リアリティのある政治問題をうまく絡めた作品だった。

ルドルフとイッパイアッテナ(映画)

ひょんなことから東京に来てしまった飼い子猫が
現地の野良猫と生活するハートフルアニメ映画。
原作の本は読了済み。

CGを使った猫たちの一挙一動は可愛らしい。
声もそれぞれの猫と合っており、原作と違和感を感じなく素晴らしかった。

ルドルフと唐突にあったイッパイアッテナが
妙に面倒見が良いことは違和感を感じてしまったが、
彼の後についていき、どんどん知識を身に着けていくのはワクワクする。
人間と交流することで野良猫として生き抜いていくさまは
まさに「イッパイアッテナ」という名前にふさわしい。
ラストのオチも残酷だが、
人間の視点で考えれば納得のいくものだとわかる。

野良猫の厳しさをコミカルに描いたオススメできる作品。

劇場版アイカツスターズ!

トップアイドルを目指す女の子のスポ根アニメ、アイカツスターズ!の劇場版。

ダンスシーンは相変わらずレベルが高く圧倒される。
特にアイドルグループS4のダンスは
始まる前からの演出もかっこよく、どんどんテンションが上がっていった。

アイドルの友情を軸とした王道のストーリーで感動できるのだが、
発端の原因は相変わらず、身勝手な学園長なのでモヤッとしてしまった。
また、主人公のドレスメイクも反則じみており、
これで他の生徒が納得できるのか不安になる。

そういった細かい不満なところもあるものの、
仲間の苦難に対しみんなで力を合わせて頑張るという
アイカツ!シリーズらしい作品だった。

NEW GAME!<1巻~5巻>

新卒でゲーム会社に就職した女性の話。
四コマ漫画で話が進んでいく。

非常に面白い。
主人公がとにかく真っすぐでひたむきに頑張るため、応援したくなる。
周りの人たちも嫌な人物がいないのも良い。
彼女たちの頑張りに読んでいて勇気づけられた。

5巻時点では入社二年目であるが、
これから主人公がどのような立場になっていくのか楽しみな作品。

NEW GAME! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
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外天楼

外天楼と呼ばれる住宅街で巻き起こる出来事を描いた短編集。

序盤はテンポのよいギャグ調で話が進んでいくが、
終盤でこれまでの話がつながっていくのは気持ちがいい。
私は一回目を読んだ時には理解をすることができず、
時間をおいてから再度読み返すことで、その面白さを味わうことができた。

ロボット・人工生命の倫理観といった重いテーマを扱っており、
登場人物の誰かが悪いわけではなく、それぞれが自分の価値観や欲求に従って生きただけである。
その結果、このような悲劇的な結末を迎えるのは面白く、読み応えがあった。

猫を殺す仕事

狂気でシュールな世界観を描いた短編集。
全体的に暗く、後味の悪い話ばかり。

独特のキャラデザインとシュールな脚本が特徴。
読みはじめでは主人公が正常でそれ以外が狂っている印象を受けるが、
ページをめくるたびに、だんだんと誰が狂っているのかがわからなくなる。

怖いもの見たさにどんどん手が止まらなくなり、
飽きてきたところでちょうど本が終わるボリュームだった。

作者のホームページで一部の作品を公開しているので、
こちらを試しに読んでみるのもよい。

猫を殺す仕事
猫を殺す仕事

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大人になってからの英語勉強法

私の大好きなブロガーの英語の勉強方法が書かれた解説本。
勉強をするにあたって苦労した点などの実体験がそのまま書かれている。

これまでと同様に読みやすい文章で書かれており、
ページをサクサクめくれ、非常にストレスなく読むことができる。

内容は単に勉強法だけでなく、
その勉強をする事による作者の感じたことが書かれており
これが面白く、説得力がある。
しかし、裏を返せば作者の自伝記のようなものであるため、
そもそも作者に興味がない人には退屈と感じ
「ただ意識の高い人」というだけで終わってしまうかもしれない。

まずは別の本である「将来に悩む学生に伝えたい55のアドバイス」
「必要とされる社会人になるための31の決意」を読み、
気に入ったのであればこっちも読むと良い。

大人になってからの英語勉強法
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暗殺教室<全21巻>

あるクラスの中学生達が、地球を救うために担任教師の暗殺に奮闘する話。
アニメと映画でもメディア化されている。

どの生徒も強い個性を持っており、
それぞれの長所を巧みに生かしていく。
皆で力を合わせて大きい問題に取り組み、かつ成功を収めるため、
エピソードが終わるたびに達成感を味わうことができる。
中学生にしては高い能力を持ちすぎているという
ご都合主義のところもあるが、
フィクションと割り切ってしまえば、そこまで気にならない。

脚本に関してもシリアスとコメディがバランスよく組み合わさり、
退屈せず満足のいく内容であった。
殺せんせーの「授業」は、
生きる上で意識すべき大切な事ばかりであるので、
自己啓発にもつながるだろう。

ジャンプコミックスにしては珍しく、最後まで綺麗にまとまった良作だった。

暗殺教室 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
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経済のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ

経済の基本的な知識を学ぶための実用書。
池上彰の執筆。

買い物が社会にどのような影響を与えるのか、という経済の循環の基本から、
投資、借金、年金、サブプライムローンによって生じた世の中の一連の流れなど、
経済に関して、広い範囲にわたり浅く記されている。

「一部上場」「マザーズ」「ジャスダック」という名前だけは知っており、
それらが、どのような市場なのかあやふやであったが、
本を読むことによって学ぶことができた。
このように、一般常識といえる部分が、わかりやすく説明されていて身に付いた。

しかしながら、不動産を借りるか買うかといった選択や投資に関しては
自分にあった選択をしなさい、という投げやりというべき解決方法が多く、
それぞれの選択の影響が詳しく描かれてはいない。
そのため、この本の内容で興味が出た事柄については、
さら深く書かれた実用書を読むという形となる。

一般常識となる基本の部分が浅く書かれており、次につながるための一冊。

「話す」「書く」「聞く」能力が仕事を変える! 伝える力

テレビでも有名な池上彰の書いたビジネス書。
物事をうまく相手に伝えるために、気を付けるべきことが記されている。

普段から気を付けるべき、
・まずは自分が説明する内容を十分に理解すること。
・何かを調べるときは、全く知らない人にどのように説明したらよいかを意識すること。
といったことを思い返すことができた。

会話だけでなく上手な文書作成の小技なども書かれており、
このように文章を書くようになった私には、参考になる部分も多かった。
しかしながら、本書中の会話の流れを作る「つかみ」の説明など
一般の人にとって難度が高すぎる部分もあった印象も受けた。

私は会話で他人に説明をすることが苦手であるので、
本書を読むことで、自分に少し自信がついたのはとても良かった。