投稿者「fsato」のアーカイブ

子供はわかってあげない<全2巻>

子供はわかってあげない(上) (モーニングコミックス)
講談社 (2014-09-22)
売り上げランキング: 60,105
 
夏休みに、高校生の男女が父親捜しをする青春劇。

気持ちのいい作品。
「~~。ああ、夏休み。」で終わるamazonの紹介文がまず見事この上ない。

何も知らない男女が出会ったところから、
トントン拍子で話が進んでいき、思わぬ展開に転がっていく。
退屈しないスピード感のある描き方なのだが、
家族愛や思いやりといった部分は丁寧に書かれており、読んでいて心が温まる。

ギクシャクする父親との関係や、探偵、友人たちなど
登場人物もキャラが立っておりいい人ばかりであり、
この部分もまさに気持ちがいい。

2巻と短い作品ではあるが、内容が濃くまとまっておりオススメ。

少女終末旅行<第6巻>

少女終末旅行 6巻(完) (バンチコミックス)
新潮社 (2018-03-09)
売り上げランキング: 5
 
少女二人が荒廃した都市の最上層を目指し旅行する話の最終巻。

面白かった。

世界観を多く語らない作品だが、立ち寄った先々のモニュメントや建造物で
ぼんやりと考察させる描き方であり、想像を掻き立てワクワクする。

他の人がもういないということを明確に示され、
出会ってきた人達のその後を実感させられたのは、まさに終末という感じ。
車が壊れるエピソードや、宝物であった日記や本までも
生きるために使ってしまうことは悲愴さが伝わってきて心が痛くなる。

絶望的な終わり方であるが、その中でも精一杯前向きになる二人を見ていると
終末世界でも美しかったと感じさせる。
オススメ。

YUMENIKKI-DREAM DIARY-

夢の世界を歩きまわるゲーム「ゆめにっき」の3Dリメイク版。
5時間ほどでクリア。8時間ほどで全アイテムコンプ。

フリーゲームの名作として必ず名前が挙がる「ゆめにっき」が
3Dリメイクということで興味があったが、驚くほどゲーム性が異なっている。

原作は、オブジェクトを集めるという一応のゲーム性はあるものの、
本来は狂気やカオスな空間を楽しむ芸術作品のようなものであった。
しかしながら、本作は主人公が謎解きをしながら一本道のアクションステージを解いていくという、
「ゆめにっきのような世界観を取り入れたホラーアクションゲーム」として扱わなければならない。
そのため、原作の雰囲気を味わうことを目的にプレイするには非常に不満になるだろう。

ゆめにっきの原作と全く切り離して考えてみると、意外と楽しめるデキで、
これまでプレイした「LIMBO」「INSIDE」のようなゲームと比較しても十分な完成度がある。
ラスボス戦を含め一部のアクションシーンの難関度が高すぎており、
どこが悪かったのかわからないままウンザリするほどやり直しをさせられたが、
こういった点はインターネットを見ていると他の評価者も同意見であるようなので、
今後パッチが当たり、どんどん練磨されていくのだろう。

「ゆめにっき」として考えたら、登場人物やラストの展開などが、
これまでのイメージと崩れすぎており、求めていくものと全く違うものであるが、
単なるホラーアクションゲームとして見てみると
綺麗なグラフィックで摩訶不思議な世界を冒険するゲームとして優秀な作品。

ダウンロードはこちらから。

Please, Don’t Touch Anything

画面に表示されたボタンをクリックし
様々なギミックを楽しむゲーム。
1時間ほどで全エンディングを見終わり。

初めに一つ表示されているボタンを押すことで、
次々と新しいボタンやレバーが表示されていくのはワクワクする。
味のあるドット絵も不気味な感じがして、ゲームに合っていて良い。

画面にある張り紙などからキーとなるものを探し、
次のスイッチを表示させていくのだが、全体的に難関度が高く、
早々から攻略サイトに頼ってしまい、結局自分で見れたエンディングは5個程度だった。

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HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン4<全5話>

芸人がお互いに笑かせ合うドキュメンタルシリーズの4作目。

これまでのシリーズと同様、
身を削り笑わせようとする芸人たちの姿が見られる。
場が膠着した際の、敗者復活のゾンビタイムもテンポが崩れずに良い。
また、これまでは笑いから逃げているものが勝っていて疑問だったが、
今回の優勝者は積極的であり、その実力を納得できる。

森三中の黒沢がいるため、自重するのかと思ったが、
後半が下ネタのオンパレードであり、相当好みが分かれる作品。

Where is 2018

サンタクロースが2018年を探しにいくアクションゲーム。
10分ほどでクリア。

緑色の背景に鉛筆で書かれたようなステージを進んでいく、
洋ゲーらしい幻想的で奇妙な世界観が特徴。
ゲームの難関度はないに等しく、
適当にプレイしてもクリアできるデキ。
飛行船のギミックだけはわからずに調べてしまい、ここだけ不親切で残念だった。

短い時間で奇妙な世界を味わうことができる作品。
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セブンスコート

あるゲーム製作者のホームページ掲示板の住人達が、
ゲームの中に飛ばされてしまう様子を描いたノベルゲーム。
三時間程で読み終わり。

インターネットの掲示板でしか交流がなかった、という設定を上手に取り入れられており、
また、異世界転生のという一発ネタで終わっている事も無く、唸らせるような上手い脚本。
お互いに顔を知らないからこその出来るエピソードであり、
インターネットの負の部分といった特徴を感じる事ができる。

主人公がゲーム製作者であり、創造に対する原動力や辛さといったものがテーマになっており、
クリエイターならば誰しもが考えること、共感できる所も多く
感情移入をしながら読み進めてしまった。

作品内でのホームページと掲示板
実際に用意されている周到ぶりで、
こちらも同時に読みながら物語を読み進めると、なお楽しめるだろう。
ゲーム内でキャラクターと出会ったり過去を語られるたびに、
再度掲示板を読み返すと色々なことが分かり面白い。
ホームページも昔よく見たような趣のあるHTMLであり、
掲示板に荒らしがいたりなど、過去を思い出させてニンマリさせるデキ。

グラフィックに特徴があるため、なかなか手を出さなかった作品ではあったが、
噂通りの面白い作品で良かった。

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HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン3<全5話>

ドキュメンタルシリーズの三作目。

イマイチなデキ。
ケンドーコバヤシや春日は面白く、
番組を盛り上げようという心遣いが伝わるのであるが、
他の参加者について、前作以上に怒りの表現や暴力が目立ち、
出来上がっていた空気が壊されていたのが残念。

また、ルール上しょうがないことではあるが、
笑いから逃げている人が終盤まで残ってしまい、
見ずらいものになっていた。

敗者が再び芸をできるようになる
「ゾンビタイム」のシステムは優秀で笑いっぱなしだったが
他はそこまでの魅力は感じなかった。

HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン2<全5話>

お笑い芸人が100万円を持ち寄り、笑ったらいけないゲームをする企画の第2段。
ゲームは別であるがシーズン1の流れを汲んでいるため、
前作の視聴は必須。

笑わせるために手段を択ばず、とにかく下品であるため、
前作以上に視聴者を選ぶ仕上がりになっている。
空間の濃さや、一発のネタの爆発度でいったら、
前作の方が優れていると感じた。
ただ、賞金を獲得するために芸人たちが狂気と化した最終話は
私の笑いのツボにハマっており、非常に楽しめたため良かった。

HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン1<全4話>

10人のお笑い芸人が参加費100万円を持ち寄り、お互いを笑わせあうゲーム。
最後まで笑わなかったものが総1000万円を獲得するという流れ。

面白い。

年末にある「ガキの使い~」の笑ってはいけない系と同じようなコンセプトであるのだが、
あちらは面白くなくても、配慮のためか参加者が大笑いしているため
自分の感性とギャップを感じ不安になっていた。
対してこちらの番組は、お金がかかっている分、
笑わそうとするものは頭を使い真剣に笑わそうとしており、
また、他人のボケに対しても必死に笑わないようにこらえている様子も
絵になっていて本当に面白く爆笑できる。

第一話は紹介のようなもので、また参加者もギクシャクしているため面白味はないが、
回を重ねるごとにどんどんと白熱していき、
次第に、何でもありな独特の空間が作られていく。
ただ、残念だったところは参加者が退場していった終盤は
人が少ない分、カオスっぷりが収束していくため
いまいち盛り上がりに欠けた部分もあった。

まだ実験的な番組であり、安易な下ネタも連発するため
見る人を選ぶ作品ではあると感じるが、
私にとっては非常に楽しめた。

視聴はこちらから。