投稿者「fsato」のアーカイブ

天気の子

雨が降り続く東京を舞台に、
上京して居場所のない男の子が100%晴れ女の女の子と出会う話。

面白い。

始終雨であるが、その反動で晴れた様子が幻想的であり思わず魅入ってしまう。

登場人物がひたむきに頑張るさまは応援したくなるし、
だんだんと結果が出ていく様子は気持ちがいい。

わかりやすい筋書で伏線もきいており、
雰囲気の良い幻想的な絵と音楽で一気に盛り上がるのは見事。
結末は勇気のいるものであったが、これはこれで良かったと感じる。

「君の名は」を作った新海誠の次の作品だが、前作が好きならば好きになるであろう作品。
オススメ。

レンタルなんもしない人のなんもしなかった話

レンタルなんもしない人のなんもしなかった話
晶文社 (2019-07-26)
売り上げランキング: 5,595
 
何も行わなくただそこにいるだけ、というサービスを行っている男性の体験をまとめたもの。

何も表現をしない男性に対して、意外と需要があることを驚かされる。
さまざまな依頼者がおり、十人十色な依頼は読んでいて面白い。

当初は人数合わせなどを考えていたようだが、
話を聞いてほしい、何かをするから見ていてほしいという、
何もしなくとも、他人にとっては原動力を生みだす手段になりえると勉強させられた。

スカイハイ・クロノス・エンドレス

拾ったアイテムで自分の飛行機を強化し、
さらに良いアイテムを拾っていくことを目的としたシミュレーションゲーム。

10時間ほどで全6エンディングクリア。
私が、これまでの人生で衝撃を受けたゲームである「SCE_2」の前作にあたる作品。

「アイテム収集」→「機体強化」→「さらにアイテム収集」を繰り返すだけのゲームだが、
だんだん飛行距離が伸びていき、自分が強くなっていくのが見えるのは気持ちがいい。

強くてニューゲームの概念があり、飛行している最中に墜落しても、
作ったアイテムやスキルの一部を次のゲームに引き継ぐことができる。
このシステムがストーリーに落とし込まれているのだが、
「SCE_2」同様に結局なんだったのかわからない部分もあった。

やっていることは単調であるものの、
エンディング条件には歯ごたえがあり、じぶんが強くなっていくこともさながら
モチベーションを維持してプレイすることができた。

エンディングを見たときは達成感があり、
さらに、その強化された状態で次の周回が初めから始めるため、
ほかのエンディングに到達する労力も少なくなっていく。

なお、一回目の序盤が非常につらいため、ゲームのコツとして、
できるだけ早く「ウェイト補助」「エンジン」「燃料タンク」を作っていくのがおすすめであり、
引き継ぎに「ウェイト補助」のアイテムを選択していくのがいい。

ダウンロードはこちらから。

GRIS

強烈で美しい世界を冒険する横スクロールアクション。
3時間半ほどでクリア。5時間ほどで全実績解除。

めちゃめちゃ面白い。

敵がいなく、ゲームオーバーの概念もない中で、
足場を作るようなアクションパズルを解いていく。
レベルデザインが優秀なため、謎解きも難しく感じなくサクサク進めることができる。

ゲームの特徴は、なんといっても息をのむほど美しい世界と音楽であり、
どのシーンを切り取っても絵になっているのが素晴らしい。
変わっていくステージに「ここまで魅せるのか」と唸らせる出来栄え。
序盤の風車のステージで既に十分すぎたのだが、
それからの目まぐるしく変わっていく世界は非常に満足。

ゲームとしての緩急のつけ方も上手で、
焦らせる場面と落ち着いた場面の対比が、余計に心を動かされる。

文字が一切ない中で、絵と音楽で魅せる美しい雰囲気を味わうことができた。
ゲームでここまで美しいものを経験したのは初めてであった。
本当に感動した。強くオススメ。

ダウンロードはこちらから。

G<全1巻>

G (ビームコミックス)
G (ビームコミックス)

posted with amazlet at 19.06.01
KADOKAWA / エンターブレイン (2015-03-02)
売り上げランキング: 110,869
 
死の草と呼ばれる植物に導かれるインディアンの話。

私が衝撃を受けたウルトラヘヴンの作者の短編漫画であるが、こちらはいまいちな内容。
全体的にストーリーが意味不明であり、始終置いてけぼりであった。

思わせぶりな宇宙の場面も結局よくわからないままであり、
どうにか物語をたたんで欲しかったところ。

とりあえずウルトラヘヴンを読み、その後興味がでたらこちらも読んでみる、という程度でよい。

Gorogoa

画面のパズルをスライドさせ、主人公を目的地に導くパズルゲーム。
1時間半ほどでクリア。

とても面白い。

文字が一切ないことが特徴で、手探りでパズルを進めていく。
画面にあるパズルをほかのパズルの上に重ねることで、
新しいパズルに変化し、行けなかった場所に行けるようになる。

ギリギリ攻略サイトを見なくても解ける難関度で、
どのステージも解法がユニークであり、
製作者の発想力にただ脱帽するばかり。
良くこのようなゲームを作れるものだと驚く。

雰囲気もよく、誰にでもおすすめできる作品。

ダウンロードはこちらから。

スッキリわかるJava入門 第2版 (スッキリシリーズ)

スッキリわかるJava入門 第2版 (スッキリシリーズ)
中山 清喬 国本 大悟
インプレス
売り上げランキング: 576
 
プログラム言語であるJavaの入門教本。

大学の教本のように文法と例題コードが書かれているだけ、というわけではなく、
複数のキャラクターが会話形式で進んでいくのが特徴。
たとえ話が上手であり、言語を扱う上での考え方が理解しやすい。

例として出されるコードの内容やその解説もわかりやすく
自分で複写して実行しようとするモチベーションも下がらなくて済んだ。

今までJavaに触ったことがなかったが、本書で基本的な構文は一通り理解できた。
わかりやすく、入門として優秀であろう本。

かすとろ式

かすとろ式
かすとろ式

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太田出版 (2013-11-01)
 
摩訶不思議の世界での短編集。

超動力蒙古大襲来と同じ作者の一話完結型の短編集。

狂気で斬新な設定の短編が続く。
漫画のメタに挑戦したエピソードがあり、そちらは見ごたえがあり良かったのだが、
なんとも気色が悪く全体的に下品であり、残念ながら私には合わなかった。

好き嫌いの分かれるであろう作品。

超動力蒙古大襲来<全1巻>

超動力蒙古大襲来
超動力蒙古大襲来

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太田出版 (2014-07-04)
 
人間の手を模した架空の生命がいる世界での、技術が発展していく様子を描いた漫画。

面白い。
世界観や設定のふくらまし方が上手であり、架空の生き物を引き金にして、
大航海時代や産業革命、第一次世界大戦など、実際にあった歴史が語られていく。

生き物の設定だけを見ればシュールで笑ってしまうのだが、
それを様々な思惑の中で、上手に新技術を開発して活用していくのは
史実が背景にあることもあって、妙な説得力が生まれてる。

新しい生命体というアイデアだけで、ここまで話を広げられるのは見事だが、
狂気的な演出もあるため、見る人は選ぶかもしれない。

ケムリクサ<全12話>

ケムリクサ 1巻[上巻] [Blu-ray]
movic co.,LTD.(PLC)(D) (2019-03-29)
売り上げランキング: 448
 
荒廃した世界を生きる姉妹が、ある少年と出会い別の土地へ旅する話。

謎の多い世界観であり、要所要所で非常にわくわくするのだが、
結局、最後まで見てもよくわからない筋書であった。
繰り返し見たり、一つ一つのシーンを重点的に見ていけば
謎が解明してくのかもしれないが、そこまでのモチベーションは保てなかった。

世界観を抜きにすると、ストーリーも特にひねりもなく
少々残念であったデキ。