娘がいじめをしていました (コミックエッセイ)

自分の娘がいじめの加害者となった親が、
周囲とのやり取りを描いたもの。

とても面白い。

タイトルからだと、加害者となっただけかと思われたが、
さらにそこから、また物語が一転し、
登場人物たちが余計に苦しむことになっていくのがつらい。

感情移入をさせるためか、すべてが親視点で描かれ、
どこまでの子どもの話が正しいのかも判別できず、
対応が非常に難しい問題であることがわかる。

親側が過去にいじめを受けていた経験があることから、
余計に、わが子に対して辛く当たってしまうこともわかるのだが、
子ども側としても、漫画内に描かれていないような事情を感じ、
読み手として、一概にあるべき論を語れないものとなっている。

話を知って冷静になれず、事柄を大きくしていく大人たちもリアルで、
どのような対応が、子どもにとって一番幸せになるのかもわからない状況。

非常に考えさせるテーマであり、読めて良かったと思う作品。