作者が取材をもとに、貧困がどういった影響があるかを説明する本。
ターゲットを高校生程度にしている本であり、
わかりやすい文体で書かれて手に取りやすい。
数字を使った表現や、作者の取材を通した説明で内容に説得力がある。
国レベルでの貧困だけでなく、
日本国内での貧困についても書かれており、
これまでに意識していなかった問題を知ることができる。
貧困層がどのように生活をしなければならないのかが説明され、
正しい教育がなされていないため、そこから抜け出すことが難しく、
さらに次の世代の貧困へと連鎖していくことが理解できた。
貧困状態にいるからこそ、犯罪に手を染めなければならない経緯が、
確かに納得できるものであった。
普段考えない事柄を意識でき、新しい価値観に触れるきっかけとなる本だった。