異能力で戦う物語「戦闘破壊学園ダンゲロス」シリーズの一つ。
時系列としては、「戦闘破壊学園ダンゲロス」よりも前で、
敵役であるユキミが主人公を務める。
非常に面白い。
昭和の学生運動である、「東京大学安田講堂事件」をモデルにした話であり、
世論操作、学校への立てこもり、学生と警察との武力衝突、スパイなどの暗躍など、
良くも悪くも、昭和的な混沌とした雰囲気が漂う。
前作同様に、世界観やキャラクター性の創りこみがすさまじく、
よくこんな話を描けるものだと感嘆する。
現実であった事件に、
常識の通じない異能力者たちが活躍する様子が描かるのだが、
ギリギリ物語として成立する範囲で描かれるのが素晴らしい。
学生・警察共に、すべての能力者が破天荒であり、
全体的に下品であるため、好き嫌いが非常に分かれる作品。
一般的な物語の世界観では味わえない衝撃を知りたい方へ、非常におすすめ。
まずは「戦闘破壊学園ダンゲロス」を読み、
その雰囲気が大丈夫ならば、こちらも楽しめるだろう。
本作も物語の途中までコミック化されているため、
興味があれば、そちらから読むと良い。