左ききのエレン<全24巻>

左ききのエレン 1 (ジャンプコミックス)
nifuni(著), かっぴー(原著)
5つ星のうち4.5 5つ星のうち4.5

熱意はあるが絵の才能がない男性と、絵の才能はあるがそれ以外が足りない女性を描く話。

面白い。

様々な切り口を使って見せ方を変え、
ひたすらに「才能とは何か」が書かれていく。
上手くいくことばかりではなく、苦しむ様子、つらい様子が並行して描かれていくため、物語に深みを感じる。

「すべてを犠牲にしたその先にようやく見えるもの」という感覚にとても共感でき、
多くのクリエイターは、感情移入できる作品だと感じた。

話の事件列がごちゃ混ぜになって展開されるが、
書き方が工夫されているためか混乱することはなく、
逆に未来のことがわかっているため、安心して読めるという、不思議な作りにも感動した。

作者の独特の仕事観や人生観も、とても参考になり、
広告業界についても丁寧に解説され、勉強になる。

登場人物全員にキャラがたっており、しびれるようなカッコいいセリフ、コマの見せ方も多く、
漫画としても、大変満足のいく作品だった。